中国、穀物生産と食料供給の安定確保に尽力=首相

[北京 22日 ロイター] – 中国の李克強首相は22日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、国民に必要な食料供給を確保するため、2020年に農作物の総作付面積と穀物生産量の安定化を図る方針を示した。

主要な穀物生産地に対する報酬を拡大し、コメの最低価格を引き上げる。

首相は「政府の取り組みを通じて、14億人の国民への食料供給を確保することは必須課題であり、それは政府の能力の範囲内にある」と述べた。

新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に農業サプライチェーンを揺るがし、食糧危機の引き金となる可能性も指摘されている。

中国当局はかねてから、さらなる供給断絶に備えて大豆やトウモロコシなど主要農産品の在庫を拡充するよう国営・民間の企業に指示していた。

李克強首相によると、政府が種子や肥料、農薬、農業機械の供給も確保する。

またアフリカ豚熱などで甚大な被害を受けた豚肉の生産拡大支援を継続し、病気の検査や予防体制の強化を図る。

韓長賦・農業農村相は、中国の豚肉生産に甚大な被害を与えたアフリカ豚熱は依然として深刻な脅威だと述べた。ただ、豚肉価格の大幅な上昇は見込まないとした。[nL4N2D41JD]

中国国家発展改革委員会(発改委、NDRC)は報告書で、主要な農産品の輸入先を多様化し、穀物、食用油、肉、卵、果物や野菜などの安定供給を確保すると表明した。

*内容を追加しました。

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