黒人容疑者死亡でデモ拡大、ミネソタが州兵を動員

[米ミネアポリス 28日 ロイター] – 米中西部ミネソタ州・ミネアポリス近郊で黒人容疑者が逮捕時に白人警官から首に体重をかけられ死亡した事件で、地元で抗議による暴動が2日続き、同州のティム・ウォルツ知事は28日、警察を助けるため州兵を動員した。

ミネアポリス近郊では25日、白人警官が黒人のジョージ・フロイドさんを逮捕する際に膝で首を地面に押し付け、フロイドさんはその後死亡。フロイドさんが「息ができない」とうめく動画が拡散した。

ミネアポリスの街頭では28日、関わった警官4人の逮捕を求めるデモが3日連続で平和裏に行われた。

一方、警察署の周りなどでは27日から2日連続で投石や自動車への放火、略奪などが起きた。

消防当局によると、27日夜には建物への放火が16件あった。

27日にはロサンゼルス、28日にはデンバーでも同情デモが行われた。

これまでのところ、ミネアポリスの警察署にも、平和裏に行われたデモでも、州兵の姿は見られない。

トランプ米大統領はツイッターに、ミネアポリスのフレイ市長が事態を収拾できなければ、自身が州兵を送り込んで「すぐに仕事を終わらせる」と投稿した。

事件は国際的な関心を集めており、バチェレ国連人権高等弁務官は28日、米当局に対し、米刑事司法制度の人種差別問題に対処するよう求めた。

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