国連安保理、香港法制巡り非公式協議 米英が提案

[ニューヨーク 29日 ロイター] – 国連安全保障理事会は29日、米英両国の提案により、中国による香港国家安全法の制定方針を巡って非公式会合を開いて協議した。

米国のクラフト国連大使は「われわれは何百万人もの香港市民の人権と品格ある生活を守るという栄誉ある立場を取るのか。それとも中国共産党による国際法違反と香港市民への強要を容認するのか」と問いただした。

これに対し、中国やロシアは、米ミネソタ州で黒人男性が白人警官に暴行され死亡した事件を挙げ、米政府の対応は矛盾していると批判したという。

ロシアのポリャンスキー国連次席大使は会合後、ツイッターで「米国はなぜ、香港の平和と秩序を回復する中国の権利は否定するのに、国内ではデモ参加者らを容赦なく追い払うのか」と述べた。

中国の張軍国連大使は声明を発表し、米英に「余計なおせっかいは無用」とくぎを刺した上で「香港を利用して内政問題に干渉しようとしても無駄だ」とした。

中国全国人民代表大会(全人代)は28日、同法の制定方針を圧倒的賛成多数で採択。香港の高度な自治や金融ハブとしての役割が危機にさらされるという懸念が高まっている。[nL4N2DA232]

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