インドのデリーで新型コロナ患者急増の恐れ、病床足りず

[ニューデリー 9日 ロイター] – インド・デリー政府のマニッシュ・シソディア副首相は9日、7月末までに域内の新型コロナウイルス感染者数が50万人を超える見通しで、病院の収容能力が足りないと表明した。

デリーでは入院できない新型コロナ感染者が猛スピードで増えている。病院に受け入れてもらえず、入り口前で大切な人が亡くなったとの話も耳にする。

13億人の人口を抱えるインドは3月に大規模な都市封鎖(ロックダウン)を導入したが、経済活動を再開する中で感染者数は急増している。感染者数は26万6598人と、世界で5番目に多い。向こう数日間で英国を超える見込みだ。

感染のホットスポットの一つであるデリーの感染者数は約2万9000人。副首相は記者団に対し、7月末までに55万人に上ると話した。その時点で8万床の病床が必要となるが、現在の病床能力は9000床にすぎない。「感染者数が伸び続ければデリーにとって大きな問題だ」と話した。もう一つのホットスポットはムンバイだ。

医療機関はすでに正常に機能していない状態だ。デリーの大学生、Aniket Goyalさんの祖父は先週、6つの公営病院から受け入れを拒否された。政府の新型コロナアプリでは空きがあると表示されていたという。民間施設に出向いたところ、治療費が高過ぎて断念した。裁判所の仲介を求め、家族で嘆願書を提出。裁判所が翌週に審理の場を設けることとしたが、それまでに祖父は亡くなった。

デリー政府の新型コロナアプリには首都圏内に専用病床が8814床あると表示されており、半分以上が使用中となっている。9日時点で、96の病院のうち、20には病床の空きがない。アプリは使用可能な人工呼吸器の数も表示できる。使用中の機器は519台のうち260台にとどまっている。

Manish Tewari議員は「デリーの医療システムは崩壊している」と述べた。

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