英に感染第2波のリスク、主要医師会が警告 経済再開で

[ロンドン 24日 ロイター] – 英国の主要な医師会を含む専門家グループは24日、英国は段階的な経済再開で新型コロナウイルス感染の第2波が起こるリスクがあり、地域で突発的な流行が起こる可能性が高いと警鐘を鳴らした。

ロイターが公式統計に基づき算出した英国の新型コロナ感染症による死者数は、感染の疑いがある事例も含めると5万4000人を超え、米国に次いで世界2位の多さ。[nL4N2E047M] だが、新規感染者数は減少傾向にある。

ジョンソン英首相は23日、新型コロナ感染拡大抑制策を緩和し、7月4日からレストラン、パブなどの営業再開を認めると発表した。[nL4N2E039B]

専門家グループは、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに寄せた書簡で「入手可能なエビデンスは、地域での突発的な感染拡大が起こる可能性が高まりつつあり、感染第2波が真のリスクであることを示している」と警告。第2波を想定した早急な備えを政府に要請した。

書簡は、英国の王立外科医師会、王立内科医協会、王立救急医学大学、英国医師会の各代表を含めた15人の専門家が連名で出したもの。

第2波を防ぐため「脆弱な分野」に特化して対策を見直すことも呼び掛けた。

書簡を受け、ジョンソン首相の報道官は、当局は引き続き医療サービスのためのリソースを保証し、国民保健サービス(NHS)と緊密に連携して冬に備えると語った。

ジョンソン首相は飲食店などの営業再開の発表にあたり、感染への警戒を続けるよう呼び掛けつつも、政府は第2波によって医療体制が崩壊すると考えていないとしていた。

ドイツでは、食肉工場で新型コロナ集団感染が確認された地域で再びロックダウン(都市封鎖)が導入されており、経済活動を再開しつつある欧州諸国は今後の動向に注目している。[nL4N2E03K8]

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