米国務長官、英首相と会談 中国への対応で各国と連携強化へ

[ロンドン 21日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は21日、ジョンソン英首相と会談し、中国への対応を巡り協議した。英国は新型コロナウイルス対応や香港情勢などを踏まえ、中国に対する姿勢を硬化させており、外交筋によると、ポンペオ長官は自由貿易協定締結の可能性を示唆し、英国側に対中姿勢をさらに強化させることが狙いとみられる。

ポンペオ長官は会談後、建設的な訪問だったとし、「米英の長期かつ力強い二国間関係は、5世代(5G)移動通信システムや米英の自由貿易協定交渉などについて率直な協議を行う礎となった」と述べた。

ジョンソン首相は先週、中国・華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の製品を5Gから排除する方針を発表したばかり。

また、英首相府によると、この日の会談では「中国による香港や新疆ウイグル自治区における行動、イランや中東和平を巡る情勢など、共通の世界の安全保障や外交政策上の問題」についても意見交換が行われた。

さらに「ジョンソン首相とポンペオ長官は、両国経済に恩恵をもたらす堅固な自由貿易協定締結に向けた交渉へのコミットメント」を確認したと明らかにした。

またポンペオ長官は、米国は各国と連合を組んで中国に対抗したいと表明。中国政府が新型コロナ流行を利用して、権益拡大を狙っていると主張した。

ラーブ英外相との共同会見で、中国が違法な海洋権益を得ようとしているなどとし、「われわれは脅威を理解し、中国共産党にこうした振る舞いが最大の利益にならないと納得させるために団結して取り組む連合を構築したい」と指摘。「自由や民主主義を理解するあらゆる国に中国共産党がもたらしているこの脅威を理解してもらいたい」と強調した。ポンペオ氏は中国が新型コロナをどのように利用したかについては証拠を示さなかった。

英国との貿易協定については、そう遠くない先に最終合意できる可能性があるとし、「今月下旬に予定されている(交渉の)第3ラウンドでは、協議を進展させ、できるだけ早い決着を確認することが米国の焦点だ」と述べた。

*内容を追加しました。

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