英、無対策で学校再開ならコロナ第2波の規模2倍に=研究者

[ロンドン 4日 ロイター] – 英研究者は4日、新型コロナウイルスの検査と感染者の追跡体制を改善しないまま9月に学校の対面授業が再開されれば、冬季にかけて感染拡大第2波が発生し、規模は第1波の倍になると警告した。

ロンドン大学のユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)とロンドン大学衛生・熱帯医学大学院(LSHTM)の研究者は、学校の対面授業再開、およびこれに伴う保護者の職場復帰による感染拡大への影響を検証した。

医学誌「ランセット・チャイルド・アンド・アドレセント・ヘルス」に掲載された論文によると、症状がある感染者の75%が特定され、これらの人達の接触者のうち68%が追跡された場合、もしくは症状がある人の87%が特定され、接触者の40%が追跡されれば、感染拡大第2波は防止できるとの試算を示した。

ただ、「効果的な検査、追跡戦略が導入されないまま9月に学校の対面授業が全面的に再開されれば、1人の感染者が新たに何人に感染させるかを示す『基本再生産数』は1を超える水準に上昇し、その結果、12月にピークを迎えると予想される感染拡大第2波の規模は第1波の2.0─2.3倍になる恐れがある」とした。

英国では3月に全国的なロックダウン(都市封鎖)措置が実施された際、学校の対面授業も基本的に停止。6月にごく少数の児童を対象に対面授業が再開された。ジョンソン首相は学校の対面授業再開は国の優先事項としており、9月初旬に全国的に再開される。

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