ベラルーシ大統領選巡るデモ、最大規模に ロシアは軍事支援表明

[ミンスク/モスクワ 16日 ロイター] – ベラルーシの首都ミンスクで16日、独裁体制を敷くルカシェンコ大統領が6選を決めたことに対する抗議デモが行われた。9日の大統領選以降続くデモはこれまでで最大規模に発展しており、ロイターの記者によると、この日は推定約20万人が参加し、大統領に辞任を求めた。

隣国ロシアは、ルカシェンコ大統領に対し、必要に応じて軍事支援を提供すると表明した。ただ、デモの現場に警察の姿は見られなかった。大統領選以降のデモでは少なくとも2人が死亡、数千人が治安当局に拘束されている。

ミンスクの中心部に集まった市民らは「辞任を!」とスローガンを唱え、選挙に不正があったと訴えた。

デモが行われる直前にはミンスクの中心部でルカシェンコ大統領の支持者らの集会が選挙後初めて開かれ、厳重な警備体制が敷かれた。

ルカシェンコ氏は演説で、北大西洋条約機構(NATO)の戦車と航空機がベラルーシの国境付近に配備されていると述べた。

「NATO軍部隊が国境付近に迫っている。リトアニア、ラトビア、ポーランド、ウクライナがわれわれに新たな選挙を実施するよう要求している」とし、新たな選挙を実施すれば、ベラルーシは「国家として死ぬ」と訴えた。

支持者らに「あなた方を裏切ったことは決してなく、これからもない」と呼び掛けた。

NATOはベラルーシの状況を注意深く監視しているとしたが、同国西部の国境で軍部隊の配備はしていないという。

16日のデモは大統領選の対立候補だったスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏が、票の再集計などを求める「自由の行進」としてミンスクやその他の地域で実施を呼び掛けていた。

ベラルーシ国内の他の都市などでも数千人がデモに参加したほか、プラハやワルシャワなどでも多くの人が集まった。

ベラルーシ内務省は、デモで逮捕者は出なかったとしたが、現地メディアは数人が拘束されたと伝えた。

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