スペイン、新型コロナ感染なお拡大 学校再開計画に批判の声

[マドリード 20日 ロイター] – スペインでは新学期まで2週間足らずとなる中、新型コロナウイルスの感染者が依然として増加しており、対面授業再開に向けた政府の計画に子供の親や教師、野党から批判の声が高まっている。

政府のデータによると、新型コロナの新規感染者は14日に確認された3月下旬以降最多の7609人でピークを打ち、20日には3349人に減少している。ただ、ここ数週間には減少に転じた後に再び最多を更新する状況となっており、今回の減少がトレンドを示しているとは限らない。

保健緊急警報調整局のフェルナンド・シモン局長は、記者団に対し「望ましい状況ではない」と語った。

野党国民党のカサド党首は、不安が残る中で学校再開を計画しているとしてサンチェス政権を批判。「新学期に子供たちに何が起こるか分かっているスペインの家庭はない。計画性の欠如により、子供たちの教育が妨げられるのを容認してはならない」と述べた。

スペインでは地方当局に学校再開を規制する権限があるが、中央政府は来週、全国的なガイドラインを示す方針だ。

20日に1000人超の新規感染者が確認されたマドリードの当局は対面授業の延期を排除しない姿勢を示した。

保健当局者のアントニオ・ザパテロ氏は、ロイターに対し、「学校再開の日程に関しては慎重を期す必要がある」と述べ、感染状況を踏まえ、学年別での再開などについて検討が必要になるだろうと指摘した。

マドリードの教員労働組合は、安全対策やリソースが不十分だとして、9月第1週目に一連のストライキを呼び掛けている。

スペインの新型コロナ感染者は累計37万人超と西欧で最も多い。死者は約2万9000人。1日当たりの死者は8月に入り約20人と、3月下旬の800人超を大幅に下回っているものの、ロックダウン(都市封鎖措置)が解除される時点の1桁からは増加している。

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