米に2つのハリケーン上陸へ、メキシコ湾・カリブ海地域で被害拡大

[ヒューストン 23日 ロイター] – ハリケーン「マルコ」と熱帯性低気圧「ローラ」が23日、カリブ海とメキシコ湾に同時に襲来し、米ルイジアナ州沿岸部やキューバで多くの住民が避難を余儀なくされたほか、ハイチの首都では道路が浸水している。これらの地域では今週、さらに被害が拡大することが予想されている。

23日にハリケーンに発達したマルコは24日にルイジアナ州沿岸部に上陸する見通し。ローラは23日にドミニカ共和国とハイチを通過し、キューバに襲来。勢力を拡大して26日にハリケーンに発達した後、27日にテキサス州かルイジアナ州に上陸すると予想されている。

トランプ米大統領は23日、ルイジアナ州に災害宣言を出した。トランプ氏は、ローラによる豪雨に見舞われたプエルトリコにも同様の宣言を出している。

ルイジアナ州のジョン・ベル・エドワーズ知事は24日朝までに強風を伴った嵐が襲来すると警告。23日夜までに避難しない場合はマルコとローラの両方を乗り切る備えをしておくべきだと州民に呼び掛けた。

エネルギー・農業・気象データ提供会社DTNの気象学者、クリス・カー氏によると、ローラは5段階のうち勢力が下から2番目の「カテゴリー2」、あるいは3番目の「3」のハリケーンに発達し、西に進んで、米国内第4位の都市ヒューストン(テキサス州)に接近する可能性がある。

地元当局によると、ドミニカ共和国では壁の倒壊により、母親と7歳の息子を含む少なくとも3人が死亡した。停電も発生し、100万人超に影響が出ているほか、1000人以上が避難を余儀なくされ、イサベラ川周辺地域では複数の家屋が倒壊した。

ハイチの首都ポルトープランスでは洪水で道路が浸水し、腰まで上がった泥水の中を歩く人の姿が見られた。

ハイチ当局によると、これまでに7人が死亡。このうち少なくとも2人が洪水で流されたほか、自宅に木が倒れてきて10歳の少女が犠牲になった。

キューバ東部でもローラの襲来で、木がなぎ倒されたり、建物の屋根が吹き飛ばされたりしている。政府によると、東部の州グアンタナモでは停電も発生した。

米国立ハリケーン・センター(NHC)は23日、数日中に相次いで2つのハリケーンが米沿岸に襲来することで、しばらくの間、災害をもたらす危険な状況が続く可能性があると警告している。

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