イラン、IAEAの核査察に合意 大統領「協力継続の用意」

[ドバイ/ウィーン 26日 ロイター] – イランは26日、国際原子力機関(IAEA)による2カ所の核関連施設への査察を受け入れることに合意したと発表した。カラジとイスファハン付近にある2施設では、秘密裏に核関連活動が行われていた疑いが持たれており、イラン核査察問題を巡る緊張は緩和に向かう。

イラン政府は、同国を訪問中のIAEAのグロッシ事務局長とイランのサレヒ原子力庁長官による共同声明で核査察受け入れを発表。「イランは、IAEAが指定した2施設へのアクセスを自主的にIAEAに提供する」としたほか、「IAEAはこれらの施設以外へのアクセスは要求しない」とした。

声明によると、IAEAによる査察の日程と方法についても合意した。

合意を受け、イランのロウハニ大統領は「イランにはこれまでと同様、IAEAと協力していく用意がある」と述べた。

グロッシ事務局長は24日にイラン入りし、査察受け入れを巡る協議を進めていた。

米国は20日、イランが2015年の核合意を履行していないとして、国連安全保障理事会に対し、対イラン国連制裁の復活に向けた手続き(スナップバック)を開始したと通知。イラン政府は、グロッシ事務局長の訪問は米国の動きとは関係ないとしている。

関連記事
中国共産党はWHOを代理人とし、米国に対する「ハサミ戦略」を始めるだろう。新たに進められているパンデミック条約がその引き金となる。
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
中国共産党の国家安全部が主導する研究機関は、AI技術とビッグデータを利用してカナダの華人議員の個人情報を密かに収集している。
米イエレン財務長官の最近の訪中は、新たな貿易戦争の予兆であるとする見方がある。イエレン氏は中国当局に対し、ダン […]
全世界の軍事費支出が9年連続で増加し、過去最高値を再び更新したことが明らかになった。スウェーデンに本部を置くシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」が22日(現地時間)に公開した報告書によると、昨年の全世界の軍事費支出規模は約2兆4400億ドル(約772兆円)に達すると集計された。