消費税10%、教育無償化に使われており必要=菅官房長官

[東京 3日 ロイター] – 菅義偉官房長官は3日午前の会見で、自民党総裁選での注目点の一つである消費税の扱いについて、すでにコロナ対策として収入が減少した事業者には消費税も納入猶予の対象となっていると指摘。「昨年10%の税率に引き上げた際も、約2兆円分を幼児教育や大学の無償化のために使っている。消費税はこうした全世代型社会保障のために必要なもの」との考えをあらためて示した。

また2日の総裁選出馬会見で、地方銀行の再編に言及したことについて「地方銀行は人口減少の中にあって経営環境が厳しく、経営基盤を強化し地域に貢献する必要があるため、個々の銀行の経営判断の一つの選択肢として申し上げた」と説明。独占禁止法の特例についても整備したところで、再編を経営基盤強化の一つの手段として活用してもらいたいとの考えを示した。

憲法改正について「最終的には国民が決めること。憲法審査会で各党が考えを示し、与野党の枠を超えて建設的な議論を行う、こうした必要がある」とした。そのため、官房長官としての発言は控えるとした。

行政のデジタル化への取り組みには「テレワークが普及し、行政を含むデジタル化の必要性は明らか。今後も最優先に取り組む必要がある。国や自治体のシステムの早急な統一、標準化実現も必要であり、いま対応しているところだ」と、自ら主導的に進めているとした。

解散・総選挙の時期について尋ねられると、「解散は新しい内閣になってからの話だと思う」と述べた。

*見出しを修正しました。

(中川泉 編集:内田慎一)

関連記事
5月27日、世界保健機関(WHO)は年次世界保健総会(WHA)を開催する。アントニー・ブリンケン米国務長官は5月1日(水)、台湾にオブザーバーとして会議に参加するよう強く求めた。
4月23日、チェコ下院議会で法輪功迫害に関する公聴会が開かれた。プラツニク保健副外相は「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。
中国共産党(中共)がロシアに供給する半導体などのハイテク製品のサプライチェーンにおいて、香港が重要なリンクになっていることを示す証拠は大量にある。2022年2月24日、ロシアがウクライナへの本格的な軍事侵攻を開始して以来、香港で「ロシア」を社名に含む新規登録企業が急増した。
4月29日、テキサス大学オースティン校にテントを張っていた親パレスチナ派デモ参加者を、警察当局が逮捕し始めた。
米国とフィリピンが、南シナ海で初めて肩を並べて行った共同軍事演習の最中、4月30日に中共の海警船が、同海域でフィリピンの船舶に再度危険な干渉を行(おこな)った。中共は以前から、南シナ海でフィリピンの船舶に対して干渉を繰り返し、国際社会から批判を受けている。