デラウェア州ウィルミントンの演説会場に登壇した米民主党大統領候補のジョー・バイデン前副大統領(左)と副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員=2020年8月12日(Olivier Douliery/AFP via Getty Images)

ハリス氏ら民主党重鎮、バイデン家中国事業の「主要連絡先」に名連ねる=米FOXニュース

米FOXニュースは10月22日、米民主党の副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員を含む民主党の有力政治家が、バイデン前副大統領一家の中国華信能源(CEFC、チャイナ・エナジー)との合弁事業の「国内主要連絡先」に名を連ねていると報じた。

それによると、これはFOXニュースが独占入手したメールであり、ニューヨーク・ポスト紙が先週報じたバイデン前副大統領の息子、ハンター(Hunter Biden)氏のパソコンに関連するものではないという。

このメール(原文)は、バイデン前副大統領の弟、ジム・バイデン(Jim Biden)氏が2017年5月15日、ハンター氏、ハンター氏のビジネスパートナーであるジェームズ・ギリア(James Gilliar)氏とトニー・ボブリンスキー(Tony Bobulinski)氏、ロブ・ウォーカー(Rob Walker)氏の4人に送ったもの。

メールの件名は「第一段階の国内連絡先/プロジェクト」で、メール本文には「第一段階対象プロジェクトの国内主要連絡先」に関する人名一覧が州(市)別で記載されている。名前の後ろには実績や従事する業務やプロジェクトなどが綴られているほか、「知事として最初の任期から続く長年の友人(long time friend from his first term as governor)」や「ハンターの友達(Hunter’s friend)」などのコメントもあることから、登場人物がバイデン家と信頼関係を持っていると示唆される。

これらの「国内主要連絡先」には、カリフォルニア州の上院議員で民主党副大統領候補のカマラ・ハリス(Kamala Harris)氏をはじめ、ニューヨーク州の上院議員で上院少数党院内総務のチャック・シューマー(Chuck Schumer)氏、ミネソタ州のエイミー・クロブシャー(Amy Klobuchar)上院議員、カリフォルニア州の上院議員で司法委員会の民主党トップのダイアン・ファインスタイン(Dianne Feinstein)氏、ニューヨーク州のキルスティン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)上院議員、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)知事、ニューヨーク市のビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長、前バージニア州知事のテリー・マコーリフ氏(Terry McAuliffe、同氏は2016年に中国の実業家から政治献金を受け取ったとしてFBIの調査を受けた)など多くの米民主党の大物政治家が名を連ねる。

バイデン家はこれらの「主要連絡先」とともに、「目標プロジェクト」について具体的な業務を展開したかどうかは不明だ。FOXニュースはハリス氏の事務所にコメントを求めたが、回答はまだない。

バイデン前副大統領の選挙陣営は22日、FOXニュースの電話取材に対し、「前副大統領の税務書類と納税申告書はすでに公開した。これらの書類と申告書には中国投資への関与は反映されていない」と主張した。「主要連絡先」の報道については、コメントを拒否した。

FBI、ハンター氏の元ビジネスパートナーを聴取へ

バイデン前副大統領の息子、ハンター氏のパソンコンをめぐる騒動も続いている。米連邦捜査局(FBI)は23日、事件の関係者の1人で、ハンター氏の元ビジネスパートナーであるトニー・ボブリンスキー氏へ聴取を要請した。

上院国土安全保障委員会が同日発表した声明によると、ボブリンスキー氏の弁護士は同委員会に対し、FBIは聴取を要請するほか、ボブリンスキー氏の携帯電話(通信記録)のコピーを引き渡すよう求めたという。

元米海軍将校のボブリンスキー氏は、シノホーク・ホールディングス社(Sinohawk Holdings、以下「シノホーク」)の最高経営責任者を務めていた。同氏は、シノホーク社が華信能源の葉簡明会長とバイデン一家との提携であることを証言した。

中国の国有複合企業最大手、華信能源は2002年創業。創業者の葉簡明会長は2018年、経済犯罪の疑いで中国当局に逮捕された。経営難に陥った同社は今年4月24日、上海地方裁判所で破産宣告を受けた。

ボブリンスキー氏は22日、記者会見でジョー・バイデン前副大統領が息子のビジネス取引への関与のことで嘘をついており、バイデン一家は前副大統領の関与を隠そうとしていたと明かした。同氏は手元にある3台の携帯電話のメールのやり取りが証拠になると述べた。

ボブリンスキー氏は2017年5月2日、ハンター氏と前副大統領の弟ジム・バイデン氏の紹介によって、バイデン前副大統領と会談したという。「1時間ほどの会談で、バイデン前副大統領とバイデン家の歴史や、中国との事業計画について話し合ったが、彼(ジョー・バイデン氏)は、これらの計画を明らかに熟知していた」

ボブリンスキー氏はエポックタイムズ紙(大紀元時報英文版)への声明文のなかで、ニューヨーク・ポスト紙が暴露したハンター氏の電子メールは本物であり、自分が記事に掲載されたメールの受信者の一人であると明らかにした。また、メールに登場し、ハンター氏と中国合弁事業の株を分け合った「大物(The Big Guy)」はバイデン前副大統領だと証言した。

FBIは2019年12月、パソコン修理店のオーナーから通報を受け、放置されていたハンター氏のパソコンのハードディスクを押収した。しかし、その後数カ月間、FBIはこのハードディスクに関して動きを起こさなかった。FBIは23日、同件に関してFOXニュースの取材を拒否した。

(翻訳編集・王君宜)

 

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