韓国、インフル予防接種後の死者48人に 当局「中断しない」

[ソウル 24日 ロイター] – 韓国疾病予防管理庁(KDCA)は24日、インフルエンザ予防接種後に死亡する事例が相次いでいる問題で、死者数が前日比12人増の48人になったと発表した。ただ、政府は新型コロナウイルスとの同時流行を回避するため、インフル予防接種プログラムを継続する方針。

KDCAの鄭銀敬(チョン・ウンギョン)庁長は記者向けブリーフィングで「これまでの死亡事例を検証した結果、インフル予防接種プログラムを中断する状況にはない。新型コロナ流行を踏まえると、予防接種は今年、非常に重要だ」と述べた。

同氏によると、26の死亡事例を検証した結果、インフル予防接種との直接的な因果関係は見つからなかった。

警察と国立科学捜査研究院による最初の約20人の遺体解剖の結果、13人がワクチン接種とは無関係の心臓や脳の血管異常などが死因だと特定された。

死亡事例の増加を受け、医療関係者や政治家の一部は予防接種プログラムの停止を求めている。

鄭氏はインフル予防接種を奨励する一方で、接種前に十分な水分を摂る、基礎疾患を医療従事者に事前に伝えるなどの注意点を列挙した。また、接種後は15─30分間病院に待機するよう勧告した。さらに、低い気温が心臓や脳の血管系の疾患に影響を与える恐れがあるため、なるべく気温が暖かい時にワクチンを接種するよう呼び掛けた。

KDCAによると、9月に開始した予防接種プログラムでこれまでに940万人が接種を受け、約1154人に副作用が報告されている。

新型コロナの国内感染者数の累計は2万5775人、死者数は457人に上っている。

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