米大統領選投票始まる コロナや分断化争点、結果判明に遅れも

[ワシントン/ウィルミントン(米デラウェア州) 3日 ロイター] – 米大統領選は3日、東部州から順次投票が始まった。米社会の分断が進み、新型コロナウイルス感染が再び拡大する中、再選を目指す現職のトランプ大統領(74)と民主党のバイデン前副大統領(77)が対決する。

全米の世論調査では、バイデン氏が支持率でトランプ氏をリードしているものの、選挙の鍵を握る激戦州では混戦となっている。

投票は東部時間午前6時(日本時間3日午後8時)から東部州で始まり、結果が判明し始めるのは午後7時(同4日午前9時)以降。しかし、今回の選挙では新型コロナ流行で急増した郵便投票の集計に時間がかかるため、3日中に勝者が判明しない可能性がある。

さらに、トランプ大統領はこれまで郵便投票が不正を招く恐れがあると主張しており、法廷闘争にもつれ込む恐れもある。

米フロリダ大学の「米選挙プロジェクト」の集計によると、郵便投票を含む期日前投票を済ませた有権者は9900万人超。2016年大統領選の投票者総数の72%強に相当する。

また、選挙結果に反発した暴動発生の可能性も懸念されており、ホワイトハウス周辺やニューヨーク市などでは、店舗の窓を板張りして備える動きも広がっている。

トランプ大統領は前日、4州を精力的に回り最後の追い込みをかけた後、3日午前2時半ごろにホワイトハウスに戻った。この日はほぼ終日ホワイトハウスにとどまり、同日夜には約400人を招き、パーティーを開催する予定。

バイデン氏は今回の選挙を、トランプ大統領の新型コロナ対応への評価と位置付ける。前日は激戦オハイオ、ペンシルベニア州で最後の選挙戦を展開した。この日の朝は、自宅のあるデラウェア州ウィルミントンの教会を訪れた。その後は、出身地のペンシルベニア州スクラントンで投票の行方を見守る見通し。

また、大統領選と同時に行われる連邦議会選では、民主党が上院で過半数議席を奪取するかどうかに注目が集まる。民主党は下院での過半数を維持する見通しとなっているため、上下両院を抑える可能性がある。

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