2020年11月7日、ペンシルベニア州フィラデルフィアで、投票不正について記者会見に臨んだルディ・ジュリアーニ氏(BRYAN R. SMITH/AFP via Getty Images)

ジュリアーニ氏、ドミニオンは「ベネズエラと中国につながりがある」

トランプ米大統領の個人弁護士で、投票不正を調査しているルディ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏はこのほど、米メディアの取材に対して、投票ソフトウエア開発会社、ドミニオン集計システムDominion Voting Systems、以下はドミニオン社)は、ベネズエラ中国共産党とつながりがあると指摘した。同氏は、投票不正は国家安保上の問題だと示唆した。

ジュリアーニ氏は11月14日と15日、ニューヨーク市にあるラジオ放送局のWABC 770 AMとフォックスニュースの番組にそれぞれ出演した。

同氏はWABC 770 AMの番組で、「ネバダ州、ミシガン州とジョージア州は、この投票機(または投票システム)を使っているが、実に、米国のいかなる選挙でも、このシステムを使ってはいけない。このシステムは外国のものだからだ」と述べた。

「この会社はカナダの会社のように見えるが、実質の経営者2人はベネズエラ人。2人は約20年間、この会社を経営している。また多くのところで、このシステムの使用ライセンスが取り消されている」

ジュリアーニ氏は同ラジオ放送局の司会者、ジョン・カツィマティディス(John Catsimatidis)氏に対して、「すべての州にあるドミニオンの投票機を調べなければならない」と話し、トランプ陣営の弁護団は各州で訴訟を進めていく方針だと強調した。

ジュリアーニ氏によると、現在、29の州でドミニオンの投票機によって集計作業が行われている。「ドミニオン社(のシステムと機械)を絶対に使ってはいけない。少し調べれば、わかるはずだ。ドミニオン社は、(電子投票システム会社の)Smartmaticのソフトウエアを使用している」という。

同氏はフォックスニュースの番組に出演した際、司会者のマリア・バーティロモ(Maria Bartiromo)氏に対して、Smartmaticについて述べた。

「Smartmaticは、ベネズエラ人の2人とチャベス氏(故人、社会主義者でベネズエラの元大統領)によって設立された。過去、南米各国の選挙で不正を働いた。十数年前、米議会はこのソフトウエアを疑問視し、一部の州は使用を禁止した」

ジュリアーニ氏は、今回Smartmaticが孫請け企業として米国に再進出したことに「非常に驚いた」と述べた。同氏は、米大統領選の投票が外国に送られる可能性があると指摘した。

同氏はWABC 770 AMの番組で、Smartmaticはベネズエラや中国とつながりがあると示した一方、フォックスニュースの番組で、Smartmaticの会長は投資家のジョージ・ソロス氏とビジネス上密接な関係を持っていると示し、「Smartmaticは左派の企業」と述べた。

一方、ドミニオン社の最高経営責任者(CEO)でナンシー・ペロシ米下院議長の元側近、ジョン・プロス(John Poulos)氏は2020年1月、議会の公聴会で、同社が製造する投票機は、中国製のLED液晶ディスプレイ、チップコンデンサ、可変抵抗器などの部品を使っていると証言した。同氏は、米国国内の企業には、中国製部品を代替できる部品がないとした。

プロス氏は、中国製の部品を採用しているのは「投票関連業界だけの問題ではない」と強調した。

一方、ジュリアーニ氏はWABC 770 AMで、「民主党は長年、このようにやってきた」と批判した。同氏は、州知事が民主党支持の州で、Smartmaticやドミニオンの投票機や集計ソフトが使われていることが多いと指摘した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは今年1月、投票機の安全性について報道を行った。これによると、米の3大投票機メーカーが採用している部品の2割は、中国やロシア企業のものだという。同紙は、全体主義国家の企業の技術を使った投票機は、リスクがあるとの見方を示した。

(翻訳編集・張哲)

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