グーグル撤退でもマイクロソフトが対処に自信=豪首相

[シドニー 1日 ロイター] – オーストラリアのモリソン首相は1日、米アルファベット傘下のグーグルがオーストラリアでの検索サービス停止を示唆していることについて、グーグルが撤退しても、マイクロソフトが自社の検索サービス「ビング」で穴を埋められると自信を示している、と述べた。

オーストラリア政府はグーグルの検索結果やフェイスブックのニュースフィードに国内の出版社や放送局のコンテンツが含まれる場合、コンテンツ使用料を払うよう義務付ける法案を公表しているが、グーグルは「法案がこのまま成立する場合、金銭面でも運営面でも対応できないリスクが生じるため、オーストラリアでの検索サービスを停止せざるを得なくなる」と主張している。

マイクロソフトによると、同社のサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は、モリソン首相とこの法案について会談。同首相は1日、マイクロソフトにはビングの存在感を高める準備ができていると表明した。

ビングは市場シェア2位だが、グーグルに大きく水をあけられている。

同首相は記者団に「サティア氏と話をしたが、マイクロソフトは大いに自信を持っている」とし「われわれはデジタル世界のルールを現実世界のルールと同じものにしたいだけだ」と述べた。

グーグルのコメントは取れていない。

オーストラリアのフライデンバーグ財務相は前日、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOから法案について協議したいとの申し入れがあり、協議に応じたことを明らかにした。ただ同相は法案を撤回する意向は示さなかった。

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