シノファームのワクチン、南ア変異種に免疫反応 効果弱め=研究

[北京 3日 ロイター] – 中国国有製薬大手の中国医薬集団(シノファーム)など中国企業が開発した2つの新型コロナウイルスワクチンが、南アフリカで最初に見つかった感染力の高い変異種に対して免疫反応を誘発する効果を示したことが、2日に公表された研究所での実験結果で分かった。ただ、効果は従来の新型コロナウイルスと比べると弱いという。

新型コロナの変異種を巡っては、その出現前に開発されたワクチンの有効性に懸念が生じている。

発表された論文によると、実験ではシノファームの子会社と重慶智飛生物製品(ツォンチン・ジーフェイ・バイオロジカル・プロダクツ)の部門が開発した2つのワクチンについて、接種した人の血清サンプルを採取し調べたところ、南アの変異種に対して中和活性が得られたという。

論文は、シノファーム系のBeijing Institute of Biological Products、重慶智飛生物製品の部門とワクチンを共同開発している中国科学院微生物研究所、およびその他の中国2機関の研究者が執筆。ピアレビュー(査読)前にウェブサイト「BioRxiv」に公開された。

ただそれによると、従来型や現在、世界的に広がっているもう1つの変異種と比べると、サンプルが示した南ア変異種に対する活性は弱かった。

研究者らは、活性の低下が「これらのワクチンの臨床的有効性に与える影響を考慮する必要がある」としている。

シノファームのワクチンは中国で一般使用が認められており、アラブ首長国連邦(UAE)など他の複数の国でも使用されている。重慶智飛生物製品のワクチンは中国や海外で後期の臨床試験(治験)段階にある。

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