中国の「海南和牛」、日本人専門家が品種改良に技術支援か 20年前から
2019年3月、和牛の受精卵と精液を無断で中国に持ち出そうとして、大阪府内に住む2人の男が、大阪府警生活環境課などに家畜伝染病予防法違反容疑などで逮捕された。この2人の男は中国・海南省の海南島の牧場関係者から依頼を受け、受精卵などを流出させたことが分かっているが、この流出事件の背後には、1990年代以降、長年にわたる中国政府の「良質な海南和牛」を作り出す計画があり、大阪の事件もその一環であった可能性が高いことが、大紀元の調べで浮き彫りになってきた。
大阪の事件は、飲食店経営、前田裕介容疑者(51)=大阪府藤井寺市林=と、無職、小倉利紀容疑者(64)=大阪市住吉区長居=が共謀し、2018年6月29日、検疫が義務付けられているにもかかわらず、検疫を受けずに、小倉容疑者が大阪発中国・上海行きフェリー内に、凍結した和牛の受精卵や精液を注入したストローをバッグに隠し入れて積み込み、輸出したというもの。
万全と思われた「密輸出」は思わぬところから発覚してしまう。18年7月1日、小倉容疑者が入国しようとした際、中国当局から受精卵の持ち込みをなぜか拒否されてしまったのだ。
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