英オックスフォード大、コロナ感染症研究施設にサイバー攻撃

[25日 ロイター] – 英オックスフォード大学は25日、新型コロナウイルス感染症の研究を行っている「構造生物学部門」にサイバー攻撃が仕掛けられたとの報告を受けて、調査を行っていると発表した。

サイバー攻撃を発見した米調査会社ホールド・セキュリティーの創業者アレックス・ホールデン氏によると、攻撃があったのは2月半ば。米経済誌フォーブスが最初にこの問題を報じていた。

攻撃を受けた「構造生物学部門」は、英製薬大手アストラゼネカとコロナウイルスワクチンの共同開発を行っている同大学のジェンナー研究所とは全く別の部門。

同大の広報担当者は電子メールでハッキングを「特定し、封じ込めた」とし、さらに調査を進めていると説明。また、臨床研究は影響を受けていないと語った。同問題について英国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)と協力していることも明らかにした。具体的にどの施設が被害に遭ったかは不明。

NCSCは声明で、「影響の全容を把握」するために努めているとコメントした。

ホールデン氏はロイターに対し、構造生物学部門のネットワーク内部のサーバーに残されていたスクリーンショットでハッカーによる攻撃が判明したと語った。

ハッカーは南米を拠点にしてポルトガル語を話し、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)や金銭の支払いなどサイバー犯罪に関連する言葉が使われていたとした。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後に医療機関やワクチン研究者、製薬会社を狙ったサイバー犯罪が急増した。

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