清王朝の学者・紀暁嵐はどのようなことを書き記したのでしょうか。(Photo by Anthony Kwan/Getty Images)

頭上三尺に神あり、他人の利益を損ない報いを受ける

古代の人は、「良い種を蒔けば良い実を結び、悪い種を蒔けば悪い実を結ぶ」という道理を信じていました。世の人々は、悪事をした人たちは、豪邸や名車を持ち、山や海の幸を食べ、報いを受けていないのではないかと思いますが、神様はしっかりと見ています。報いを受けていない訳ではなく、時が来ていないだけです。無神論に洗脳され、教化されてきた中国人にとっては、このことはいささか理解しがたいことであり、目に見えることや自分の身に起こったことしか信じません。

清王朝の学者である紀暁嵐は、『閲微草堂筆記』にて、師である陳文勤氏から聞いた話を書き記しています。彼の同郷人で、人生で一度も重大な罪を犯したことがない男がいました。しかしその男は何事にも貪欲で、何の損もしたくないためいつも他人に損失を与えていたというのです。

ある年、その男が科挙の試験(隋から清の時代まで行われた官僚登用試験)を受けるために、友人たちと宿に泊まりました。突然の大雨で、泊まっている部屋が雨漏りで濡れてしまいました。北側の壁のわずか数尺の所だけ水の跡がなく、男は急に風邪をひいたと言い出し、北壁の根元に横たわり、汗を出していました。友人たちは彼が病気のふりをしていることを知っていましたが、その居場所を移動させる正当な理由を見つけることができませんでした。

▶ 続きを読む
関連記事
抗生物質をやめると再発する尿路感染症に悩む高齢女性が、中医学で改善した実例を紹介。鍼灸や漢方、食事・生活習慣まで、再発を防ぐヒントをわかりやすく解説します。
進化論を支えるとされた「生物発生原則」は、本当に科学的事実だったのか。捏造が認められ、何度も否定されてきたヘッケルの「証拠」を史料と研究から検証。常識として教えられてきた説に疑問を投げかける問題作です。
給料日前になると不安になる、そんな毎日から抜け出しませんか。収入に関係なく誰でもできる、家計を整え借金を減らす14の現実的な方法を、今日から実践できる形で解説します。
味噌とヨーグルト、身近な発酵食品が老化やがんリスクにどう関わるのか。最新研究と伝統知をもとに、腸・免疫・ホルモンまで整える食べ方と選び方を、毎日の生活に取り入れやすく解説します。
「胃にやさしい」と信じてきた白がゆ。けれど体質や季節を無視すると、冷えや湿気をため込み、かえって体の土台を弱らせてしまうことがあります。