ドイツ、復活祭のロックダウン撤回 首相は信任投票の要求拒否

[ベルリン 24日 ロイター] – ドイツのメルケル首相は24日、新型コロナウイルス対策として導入を決めたイースター(復活祭)の追加的なロックダウン(都市封鎖)措置を撤回すると発表した。政府が慌ただしく取りまとめた措置に対し、業界団体などから批判の声が上がっていた。

メルケル首相が前日に発表したばかりの措置を撤回したことを受け、野党は内閣の信任投票を求めたが、同首相はこの要求を退けた。

公共放送ARDのインタビューで、野党の全3党が信任投票の実施を求めたことについて問われたメルケル氏は、「実施しない」と答えた。その上で「私の過ちを許してほしいと国民にお願いする。これが正しい措置だったと信じている。連邦政府と議会の全面的な支持も得ている」と述べた。

メルケル首相は23日未明、ロックダウンを4月18日まで延長すると表明。4月1日と3日を「追加的な休暇の日」とし、イースター前後の5日間は自宅にとどまるよう呼び掛けていた。

だがメルケル氏はこの日、記者団に対し、こうした措置を早急に導入するのは現実的ではなかったとし、混乱を引き起こしたことを謝罪。「全ては私自身に責任がある」と述べた。

政府の措置について、業界団体から企業破綻が増えるなどと批判の声が上がっていた。

一方、医療関係者は感染力が強い新型コロナ株の感染拡大を防ぐには十分でないと指摘。メルケル首相もこの日、英国で検出された変異株はドイツ国内でも広がっており、特に子どもや若者に対する危険性が高いと警告。学校対策を強化する必要があるとの考えを示した。

半年後の総選挙を控え、メルケル氏のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と連立相手のドイツ社会民主党(SPD)への支持率は低下しており、両党とも過去最悪の選挙結果が予想されている。

*信任投票に関する情報を追加して再送します。

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