≪医山夜話≫(41)
漢方も急病を治療できる
私の鍼灸医術は先祖から代々伝わってきたもので、私はこれを大切にし、謹んで医療行為を行なっています。
私の診療所には三つの診察室があり、大半の時間は何事もなく平穏に過ごしています。出入りする患者にはさまざまな症状を訴え、さまざまな人種、さまざまな年齢の方がいます。しかし、時には「非常事態」が発生して、医者を困らせる重症患者が来ることもあります。
「このような患者をどうして救急に搬送しないのか? 漢方医に舌と脈を診てもらうのは、時間の無駄ではないか?」と、読者は心配するかもしれません。急性疾患を治療するのは西洋医学で、漢方医学では慢性病しか治療できず、急性の患者には対応できないと考える人が多いでしょう。実は、緊急手術を要する場合を除き、漢方医学でもかなりの急性疾患に対応することができます。例えば、私の診療所に来られる患者の中には、狭心症の発作、吐血、熱中症、一時失神、喘息の急性発作を起こして来られる方もいます。鍼灸治療を施すと、いずれも病状が改善しました。
関連記事
120歳を目指す長寿研究者が実践するのは、植物中心の食事、12時間断食、適度な運動、良質な睡眠という4つの習慣。誰でも始められる“長生きの土台”とは。
大根は肺と胃の気を整え、痰を切り、咳を鎮める働きがあります。エビやねぎなどの温性食材と組み合わせることで、冷えを防ぎながら気の流れを調える「冬の理にかなった一品」です。
白髪は老化の象徴…と思っていませんか? 最新研究では、白髪が体をがんから守る防御反応の可能性が示されました。その意外な仕組みに迫ります。
血液中のビタミンB12が高すぎると、過剰摂取ではなく隠れた病気のサインかもしれません。肝臓・腎臓・血液疾患やがんとの関連に専門家が警告します。
米ウォール街の法律事務所で働いていた女性が、97歳で亡くなった後、約15億円もの遺産を残していたことが判明。倹約と株投資で築いた財産は、奨学金として恵まれない若者の支援に使われた。