ブラジルの1日当たりコロナ死者、米最多に迫る 医療は崩壊状態

[リオデジャネイロ 8日 ロイター] – ブラジルで8日に確認された新型コロナウイルス感染による死者が、1日当たりとしては過去最多の4249人となり、米国が1月20日に記録した最多記録の4405人に迫った。

米国ではワクチン接種の進展とともに感染者数が減少傾向にあるが、ブラジルではワクチンの供給不足に加え大統領がロックダウン(都市封鎖)に反対し、感染が制御不能になっている。

公共医療が感染者数に対応できない状況が一段と強く示されている上、今週行われた民間病院団体の調査では、加盟88病院のうち75%が酸素や麻酔薬、挿管に必要な薬剤などコロナ治療関連の供給が脆弱または減少していると回答した。

政府は病院の供給不足によるリスクを軽視。ボルソナロ大統領はコロナへの恐怖を低減させようとする一方、州などによる感染抑制のための移動制限措置を非難している。

大統領は7日に行なった演説で、「取り返しのつかないことを嘆くのはやめよう。この感染流行はウイルス退治でなく大統領退治に政治利用されている部分がある」との持論を展開。「地球上に人が死なない国があるだろうか。残念ながら、人はどこでも死ぬ」と述べた。

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