(lemonhalf/ Creative commons)
≪医山夜話≫ (52)

アレルギー性鼻炎の漢方療法

西洋医学のアレルギー性鼻炎は、古代の漢方医学では鼻鼽(びきゅう)と呼ばれていました。この病気に罹っている患者は、命に別状ありませんが、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が長期に続き、味覚、臭覚まで鈍くなる場合があります。

 漢方医学では、アレルギー性鼻炎は肺気不足に由来した病気であると認識しています。鼻は呼吸器官の一部として肺に密接に関係しており、肺の体表にある「窓口」とも言われています。鼻の病気は肺気不足に起因するものが多く、その上に寒邪などの外邪が肺に侵入すれば、肺の機能が妨げられ、鼻に症状が現れます。

 このような慢性化した、長期に症状が続くアレルギー性鼻炎に対して、漢方製剤の「蘇合香丸」は、とても良い効果があります。「蘇合香丸」は、中国宋代に編集された『太平恵民和剤局』に収載された処方であり、10数種類の生薬から構成されています。風寒の風邪や脳卒中、冷えによる腹痛および狭心症、顔面神経麻痺にも使えます。アレルギー性鼻炎に対して、非常に良い効果がありますが、肺気不足の患者には、玉屏風散のような肺気を補う処方を合わせて使うべきです。体力が極端に弱っている人、妊婦にも使えます。

▶ 続きを読む
関連記事
抗生物質をやめると再発する尿路感染症に悩む高齢女性が、中医学で改善した実例を紹介。鍼灸や漢方、食事・生活習慣まで、再発を防ぐヒントをわかりやすく解説します。
進化論を支えるとされた「生物発生原則」は、本当に科学的事実だったのか。捏造が認められ、何度も否定されてきたヘッケルの「証拠」を史料と研究から検証。常識として教えられてきた説に疑問を投げかける問題作です。
給料日前になると不安になる、そんな毎日から抜け出しませんか。収入に関係なく誰でもできる、家計を整え借金を減らす14の現実的な方法を、今日から実践できる形で解説します。
味噌とヨーグルト、身近な発酵食品が老化やがんリスクにどう関わるのか。最新研究と伝統知をもとに、腸・免疫・ホルモンまで整える食べ方と選び方を、毎日の生活に取り入れやすく解説します。
「胃にやさしい」と信じてきた白がゆ。けれど体質や季節を無視すると、冷えや湿気をため込み、かえって体の土台を弱らせてしまうことがあります。