2014年11月、大気汚染が発生した北京市で中国国営中央テレビ本社の近くにいるマスク姿の男性(Kevin Frayer/Getty Images)

中国、地方政府が大気汚染データを操作=米ハーバード大が研究報告

米国のハーバード大学とボストン大学の最新共同研究は21日、中国当局が提示した大気汚染データと中国の米国大使館が観測したデータとの間に「統計上の大きな差がある」と指摘した。

研究報告によると、研究チームは北京市、瀋陽市、上海市、広州市と成都市の5都市の政府から、2015年1月~17年6月までの大気汚染の観測データを入手した。各地の監視当局は、大気にあるPM2.5と呼ばれる微粒子の濃度を1時間ごとに測定していた。研究チームは、これらのデータと、米国大使館や領事館が集めているPM2.5の観測データとを比較した。

研究者らは、一時的に現地のデータが米国の観測所から統計的に有意に乖離した時間を特定した。その結果、このような乖離は、頻繁に発生し、かつ大きいことがわかった。また、大気の質が特に悪いときには、1時間ごとの乖離がより大きくなることがわかった。

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