【医学古今】

漢方医学の脈診法

診察器具の進歩とともに、現代の医者が患者の脈を取ることは少なくなりました。脈を取ることがあっても片手の脈を取れば十分であるとして、よほどの事がない限り、両手の脈を取ることはありません。

 しかし、漢方医学では、必ず両手の脈を取って患者の診察にあたります。時に、患者さんからは「先生、左右の脈に違いはありませんか」と聞かれますが、もし単に脈拍の数と不整脈の有無だけなら、両手の脈にあまり違いはありません。漢方医学の脈診法は、それだけに留まらず、両手首の橈骨動脈(とうこつどうみゃく)の部位を寸・関・尺(すん・かん・しゃく)の三関に分けて、左の三関にそれぞれ心、肝、腎と、右の三関にそれぞれ肺、脾、命門を関連づけて、各部位でそれぞれの臓腑機能を測ります。

 更に三関の各部位に浮(ふ)、芤(こう)、洪(こう)、滑(かつ)、数(さく)、促(そく)、弦(げん)、緊(きん)、沈(ちん)、伏(ふく)、革(かく)、実(じつ)、微(び)、渋(じゅう)、細(さい)、軟(なん)、弱(じゃく)、虚(きょ)、散(さん)、緩(かん)、遅(ち)、結(けつ)、代(たい)、動(どう)など24種類の脈を取り分けて、それによって各臓腑機能の強弱、気血の盛衰、邪気の性質、邪気の強さ、邪気の位置、病気の予後などのことを判断します。

▶ 続きを読む
関連記事
二百年同じ井戸水で豆腐を作る京都の職人や、一生ものの伝統工芸品。効率よりも誠実さを選び、自らの心を映す「ものづくり」の姿勢から、世界中を惹きつけ信頼される日本固有の「信」の精神を紐解きます
テスラのCEOのイーロン・マスク氏の面接方法は独自のもので、その中でも特に好んで尋ねる一つの質問は、うそをついている人物を見分けるのに役立つことが研究でも確認されている。その方法とは
激闘の直後も更衣室を清掃する日本代表と、スタンドのごみを拾うサポーター。勝敗を超え、静かに受け継がれる「礼」と他者への敬意の美徳が、一枚の畳まれたタオルを通じて世界中の人々に深い感銘を与えている
喉の乾き、だるさ、イライラが気になる処暑。冬瓜とゴーヤを組み合わせるだけで、夏の名残の熱を冷まし、初秋の体を整える食卓に。
50歳を過ぎると、体重よりも大切なのは「脂肪を減らし、筋肉を守ること」。食事と筋トレの見直しが、動ける体を支えます。