アメリカでは、55歳以上の4人に1人が膝の痛みを抱えており、若い世代でもその数は増えています。膝の痛みは、運動選手や高齢者、体を多く使う仕事に従事する人など、あらゆる人にとって問題となり得ます。
スポーツジムが好きな人、肉体労働者、あるいは単に体の動きを保ちたい人にも、中医学が提供する古来の解決策があります。それが「膝関(しつかん)」というツボです。この強力なツボは1700年以上の歴史を持ち、膝の痛みを和らげたり予防したりするのに使われてきました。
膝関の効果と働き
膝関は、膝に関するあらゆる問題に対する頼れるツボです。以下のような役割を果たします:
- 可動性の維持:膝を柔軟かつ強く保ちます
- 痛みの緩和:けが、負担、加齢による不快感を和らげます
多くの治療法が膝の痛みが出てから対応するのに対し、膝関は予防として使える点が大きな特徴です。このツボを定期的に刺激することで、長期的な関節の健康を保てる可能性があります。特にアスリート、体を使う仕事をしている人、寒冷地に住んでいる人(低温が関節痛を悪化させやすいため)には非常に有用です。
科学と伝統の融合
中医学では、西晋時代(中国の三国時代末期から続く時代)から膝の痛みの緩和に膝関が使用されてきました。最初にこのツボが記載されたのは『針灸甲乙経』です。
中医学の理論によれば、「腱」は肝に支配され、「骨」は腎に支配されているとされています。膝関を刺激することで、動きの改善や痛みの軽減に繋がると考えられています。
一方で、近代科学においては、慢性的な膝の痛みに対する鍼灸の効果について意見が分かれています。効果を支持する研究もあれば、疑問を投げかけるものもあります。そのため、最も確かな方法は、自分自身で試してみて、体の反応を観察することです。
膝関の見つけ方と刺激方法
「膝関」という名前そのものが場所を示唆しています。「膝(しつ)」は膝、「関(かん)」は関節を意味します。以下の3ステップで見つけることができます。
すねの内側を親指で上へなぞるようにします。膝に近づくと、くぼみがあります。そこは「陰陵泉(いんりょうせん)」という別のツボで、夏に取り上げる予定です。
次に、押して少し痛みや違和感のある場所を感じ取ります。これがツボの存在を示します。
最後に、その場所から指1本分内側(足の内側方向)にずらして探ってみてください。親指の下に痛みを感じる箇所があれば、そこが「膝関」です!
特別な道具や訓練は必要ありません。以下の簡単な方法で刺激できます:
- しっかりと押して離す方法:5秒間しっかり押し、その後数秒休みます。これを両脚で1〜3分間繰り返します。膝の痛みが深刻な場合は、片脚あたり10分まで延長しても構いません。
- 円を描くようなマッサージ:しっかりした圧をかけて、小さな円を描くように揉みます。1〜3分が目安ですが、痛みの緩和を深めたい場合は10分まで行っても良いでしょう。
おすすめの人と注意が必要な人
膝関の刺激は、基本的には膝に痛みのあるすべての人におすすめできます。現在痛みがなくても、将来の動きやすさへの投資として有効です。特に次のような人にとっては非常に効果があります:
- 重量挙げ選手、ランナー、武道家などの運動選手
- 高齢者(特に寒い季節に関節の痛みが悪化しやすい方)
- 長時間の立ち仕事や、しゃがむ作業が多い肉体労働者
ただし、次のような方は、膝関を刺激する前に医師に相談してください:
- 最近膝を負傷し、まだ回復途中の方
- 妊娠中の方
- 膝関に傷や感染症がある方
ほんの少しの時間で健康への投資を
膝はあなたの人生を支えてくれる大切な部位です。日々少しの時間を取って、膝関を刺激してみましょう。体がどう反応するか観察してみてください。痛みの緩和にも予防にも、このシンプルな習慣は、あなたの健康習慣において有効なツールとなります。ぜひ自分で試してみて、周囲にもこの知識を共有してください。
(翻訳編集 井田千景)
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