(Dave Morrow Custom Creations/Creative Commons)
≪医山夜話≫ (65)

養生の術

世の中に病気の原因は数多くありますが、治療法は限られたものしかありません。現代人の病は様々であり、生理的、心理的、あるいは環境から引き起こされたものがあり、本当に多種多様といえます。病気の原因を特定できず、脈を取り直し、鍼の刺し方を変えても、患者の症状は一向に好転しない場合があります。

 このような患者に接した医者は、適切な処方が見つからないことに苛立ちます。自分が持っているすべての時間と学識を以ってしても、命の本質を探る試みが失敗で終わることに、医者は無力感を覚えます。

 宋の詩人・陸遊は「遇事始知闻道晚,抱痾方悔养生疏」(事が起って初めて道を知るのが遅いと分かり、病気に罹って初めて早く養生していないことを悔やむ)と吟じました。聞くところによると、中国道家の養生法だけでも3千6百門あり、一門に一万もの方法があるといいます。古人の養生の知識はこんなに博大で豊かであるのに対し、現代人の養生法は浅く、乱れています。医者として、どんな人にも適応する「根本的な妙法」を見つけるべきではないでしょうか?

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