ミャンマーの外資系企業、高級オフィスビルから相次ぎ立ち退く

[12日 ロイター] – ミャンマーの最大都市・ヤンゴン中心部の高級オフィスビル「スーレ・スクエア」に入居する複数の外資系企業が、既に同ビルから立ち退いたか、入居契約を見直していることが、ロイターの取材で明らかになった。国連は同ビルがミャンマー国軍が所有する土地に建てられたとしている。

活動家団体「ジャスティス・フォー・ミャンマー」は先月、同ビルの入居企業に間接的に国軍を支援するのをやめるよう呼び掛け、入居企業のうち18社のリストを公表した。

ロイターは、リストに挙げられた全ての企業に取材した。国軍による2月1日のクーデター以降、ミャンマーではデモが広がり、経済活動が崩壊している。国軍によるデモ弾圧で多数の死者も出ている。

2017年開業のスーレ・スクエアは香港に上場する高級ホテルチェーンのシャングリラ・アジアの現地法人が開発主体で、ビルと併設ホテルの管理も行っている。

国連の2019年の調査団によると、土地はミャンマー国軍から借り受けた。

シャングリラに土地の所有者を問い合わせたが、コメントを避けた。

国軍もコメント要請に回答しておらず、ロイターは借地契約を確認できていない。

同ビルにオフィスを構えていたコンサル大手・マッキンゼーの東南アジア部門の広報担当者は、今年序盤にオフィスの賃借契約を終了したと述べた。詳しい説明はなかった。

米飲料大手コカ・コーラは電子メールで、賃借契約は6月半ばまでだが、更新しないと表明。「ビジネス要件の変化」を理由に挙げた。

ロイターも同ビルのオフィスを利用していたが、ジャスティス・フォー・ミャンマーのリストには掲載されなかった。広報担当者は、現在は同オフィスを利用しておらず、入居契約を見直していると述べた。

シンガポールを拠点とするプライベートエクイティー(PE)会社、エマージング・マーケッツ・インベストメント・アドバイザーズは、賃借契約が3月に終了したため、立ち退いたと述べた。ノルウェーの肥料大手・ヤラは、代替オフィススペースを探し始めたと明らかにした。

同ビルから立ち退いたあるいは入居契約を見直していると明らかにした企業のうち、国軍の所有地であることを理由に挙げたのはヤラとノルウェーの通信会社・テレノールの2社だけだった。

世界銀行も同ビルにオフィスを持つ。世銀は「行内の方針や手続きに沿ってミャンマーの状況を精査している」とコメントした。

ジャスティス・フォー・ミャンマーのリストに名を連ねた企業の1つであるソニーは、ミャンマーのオフィスは現地の状況を踏まえて既に閉鎖しており、現在は代理店を通じてのみ製品を販売していると説明した。

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