2021年4月、インドネシアのジャカルタで対面協議したベトナムのファム・ミン・チン首相[左]とインドネシアのジョコ・ウィドド大統領(インドネシア大統領府)

南シナ海における排他的経済水域紛争の解決を急ぐベトナムとインドネシア

中国が多くのインド太平洋諸国の排他的経済水域への侵入を繰り返す中、ベトナムとインドネシアの間で数十年前から発生している領海紛争が解決に向かう兆しが見えてきた。

2021年4月に開催されたインドネシアのジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領とベトナムのファム・ミン・チン(Pham Minh Chinh)首相との会談を含め、近年両国間で多くの会談・協議が行われていることからも、両国が解決に向けて取り組んでいることが伺える。

シンガポールに所在する南洋理工大学(NTU)S・ラジャラトナム国際学大学院(RSIS)のファン・スアン・ズン(Phan Xuan Dung)研究員の説明によると、数十年前から、ベトナムとインドネシアがそれぞれ領有権を主張する海域が南シナ海のナトゥナ諸島周辺で重複していることで、両国政府間に摩擦が発生していた。

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