上海総合指数のチャート(ChinaFotoPress/Getty Images)

中国当局の規制強化で市場混乱、専門家「見えない第3の手がより破壊的」

今年に入ってから、中国当局は民間企業への抑圧を強めてきた。8月、官製メディアが当局の規制強化に加わり、次々と企業をやり玉に挙げて大々的に批判を展開した。これによって、国内外の株式市場で様々な分野の企業の株価が急落した。専門家は、規制強化と比べて、官製メディアの批判運動は中国経済への破壊力がより強く、制御不能の可能性があると警告した。

8月以降、中国の官製メディアはほぼ毎日、1つの業界を狙って集中砲火を浴びせた。

中国系カナダ人俳優で元アイドルの呉亦凡容疑者が7月31日、未成年者を含む複数の女性への強姦罪の疑いで拘束されたことをきっかけに、中国国営中央テレビ(CCTV)は今月2日、ファンダムを批判した。報道は、「共産党中央サイバーセキュリティおよび情報化委員会弁公室(中央網信弁)は、良くないファンダムの取締りにおいて、段階的な成果をあげた」とした。株式市場では、関係者はこれが当局によるエンターテインメント業界や動画投稿サイト企業への締めつけ強化のシグナルであると見なし、エンターテインメント企業などの関連株への売り注文が急増した。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の連休直前に航空券が急落。早く買った人が損をする展開に
中国で「スパイ探し」が過熱。写真撮影や外国人との交流まで疑いの対象に。SNSでは煽る動画も拡散し、不信と不安が社会に広がっている
国境なき記者団が発表した2026年版世界の報道自由度ランキングによると、世界の報道自由度は過去25年で最低水準に落ち込んだ。中国は再び最下位圏で、178位となった
日中関係の緊張が続くなか、訪日中国人旅行者の急減と並行して、日本人の訪中旅行も大幅に縮小。相次ぐキャンセルと日中間の航空便の大幅削減により、日本人旅行者数が9割減少しているという
米ニューヨークで、中国籍の男2人が「工業レベル」の覚醒剤製造ライン構築の疑いで起訴された。1日400キロ生産可能とされ、装置は20トン超。欧州で押収後、NYで潜入捜査官との接触時に逮捕。終身刑の可能性もある。