アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンの幹部らは16日、首都カブールを掌握し、米国が支援する政府が瓦解してから一夜明ける中、国内で衝突があったとの報告は受けていないと明らかにした。写真は警察車両に乗るタリバン兵士、カブール(2021年 ロイター)

首都掌握から一夜、タリバン「状況は平和的」 市民から武器接収も

[カブール 16日 ロイター] – アフガニスタンの首都カブールを掌握した反政府武装勢タリバンの幹部らは16日、国内で衝突があったとの報告は受けていないと述べた。

幹部の1人は「報告通り、状況は平和的だ」と説明。政府関係の建物の90%を管理下に置いているとした上で、兵士に破壊行為をしないよう命じていると述べた。

アフガン市民は、タリバンがかつて統治していた時のようにシャリーア(イスラム法)を厳格に適用した恐怖政治が再び敷かれることを恐れている。

カブール空港には、国外に逃れようと多くのアフガン市民が殺到。米当局者によると、市民が空港の駐機場に侵入するのを防ぐため、米軍が空に向けて発砲した。

また、空港内で少なくとも5人が死亡したとの目撃者情報もあるが、死亡原因が発砲によるものか、将棋倒しによるものかは不明という。

別のタリバン幹部は16日、ロイターに対し、兵士がカブールで市民から武器の接収を始めたと述べた。もう身の安全を心配する必要はないためとしている。

「人々は身の安全のために武器を所有していたと理解している。人々はもう安心していい。われわれは罪のない市民に害を与えるためにここにいるのではない」と述べた。

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