米アルファベット傘下のグーグルと米アップルは、ロシアの反体制派ナワリヌイ氏陣営のアプリを削除した。陣営が17日に明らかにした。写真はスマートフォンに表示された同氏のアプリ。モスクワで16日撮影(2021年 ロイター/Shamil Zhumatov)

グーグルとアップル、ロシア反体制派ナワリヌイ氏のアプリ削除

[モスクワ 17日 ロイター] – 米アルファベット傘下のグーグルと米アップルは、ロシアの反体制派ナワリヌイ氏陣営のアプリを削除した。陣営が17日に明らかにした。

ロシア政府は今月、アプリ削除を両社に要求。拒否すれば、17─19日の下院選への干渉と見なすと警告していた。

当局は選挙に先立ち反体制派への締め付けを強め、ナワリヌイ氏は現在収監中。下院選では、プーチン政権を支える与党「統一ロシア」が支持率低迷にもかかわらず勝利するとみられている。

ナワリヌイ氏の陣営は、このアプリを使って活動を組織し、与党に打撃を与える計画だった。

ロイターはアップルとグーグルにコメントを求めたが、両社から今のところ返答はない。

ロシア大統領府のぺスコフ報道官は「このアプリはロシアでは違法だ」とし、グーグルとアップルは当局の通達を受け、法律に基づいて削除したようだと述べた。

ナワリヌイ陣営のアプリは統一ロシアの候補に勝てる可能性が高い候補者を示す仕組み。

ぺスコフ氏は「これは完全に扇動的な試みであり、実際に有権者に有害だ」と主張した。

関連記事
中国共産党はWHOを代理人とし、米国に対する「ハサミ戦略」を始めるだろう。新たに進められているパンデミック条約がその引き金となる。
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
中国共産党の国家安全部が主導する研究機関は、AI技術とビッグデータを利用してカナダの華人議員の個人情報を密かに収集している。
米イエレン財務長官の最近の訪中は、新たな貿易戦争の予兆であるとする見方がある。イエレン氏は中国当局に対し、ダン […]
全世界の軍事費支出が9年連続で増加し、過去最高値を再び更新したことが明らかになった。スウェーデンに本部を置くシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」が22日(現地時間)に公開した報告書によると、昨年の全世界の軍事費支出規模は約2兆4400億ドル(約772兆円)に達すると集計された。