思い出したい昔の知恵「その野菜、冷蔵庫に入れないほうがいいですよ」

今や冷蔵庫は、日常生活に欠かせないものとなりました。
多くの場合、お店で買ってきた野菜果物を、すぐに冷蔵庫に入れているのではないでしょうか。

しかし、冷蔵庫に入れないで、室内の冷暗所などで常温保存したほうが、保存性もよく、食材の味も落ちないものもあります。

真夏の暑い時期であれば、とりあえず何でも冷蔵庫に入れたくなるところですが、今はもう涼しい秋。必ずしも全てを冷蔵しなくても良い場合がありますので、ここは「昔の知恵」を思い出してみませんか。

以下の10種類の野菜や果物は、可能な限り、冷蔵庫に入れないで保存するのがベストです。

1、バナナ
バナナは熱帯の温暖な気候で育ちますので、もとより寒さを嫌います。バナナの細胞壁には寒さを防ぐ物質がないので、冷蔵庫の冷たさはバナナをすぐに黒くしてしまいます。
また、バナナが十分に熟していない場合、冷蔵庫の低温が、バナナが熟するのを妨げてしまい、甘味が出ないうちに黒くなるのです。

2、カボチャ
特に、冬においしいカボチャ。小さく切った場合は、切り口にラップをあてて乾かないようにし、冷蔵して早めに消費しましょう。切っていない状態のカボチャは、冷蔵庫に入れずに、室内の冷暗所に置きます。冷蔵庫に入れると、庫内の湿気がカボチャを早く腐敗させる場合があります。それから、もう一つの理由は、冷蔵庫に入れるとスペースを大きくとってしまうからです。

3、干し豆
乾燥した豆は、密封した容器に入れて冷暗所で保存します。乾燥状態が良ければ、豆は何年でも保存できます。湿気のある冷蔵庫の中では、水分を吸収して変質してしまいます。

4、にんにく
冷蔵庫内の湿気が、ニンニクをカビさせる恐れがあります。また、ニンニクの臭いが、他の食物に移ることもあります。

5、緑の葉のハーブ
ガパオ、パセリ、ミントなどの緑葉の芳香ハーブは、室温よりも早く冷蔵庫の中で枯れたり、黒くなったりします。また、他の食品のにおいを吸収することがあります。
これらのハーブは、生花のように下端をトリミングし、冷水の容器に差して室温保存すれば、ある程度もちます。

6、メロン
メロンは、最高の芳香と風味を残すために、室温で保管してください。アメリカ農務省の研究によると、メロンなどの瓜類は、冷蔵しないことによって抗酸化性をより効果的に保持できることが示されています。ただし、カットしたメロンは、ラップをかけて冷蔵庫に入れてください。

7、タマネギ
タマネギが好む環境は、風通しがよく、暗くて乾燥した場所です。冷蔵庫は、密閉した空間ですので、かえってタマネギには良くないですし、まして空気穴のあいていないビニール袋にいれたままのタマネギを冷蔵庫に入れたら「窒息」してしまいます。
ただし、茶皮をむいたり、みじん切りにしたタマネギは必ず冷蔵し、早めに調理してください。

8、ジャガイモ
ジャガイモも、タマネギと同様、室内の冷暗所で保存します。発芽をさけるために、光を当てないようにしましょう。低温の冷蔵庫内は、ジャガイモのデンプン質を傷つけるとともに、ジャガイモを硬くします。

9、サツマイモ
サツマイモも、室内の冷暗所に置いてください。サツマイモを冷蔵すると、それらの細胞構造が壊れて硬くなり、調理しにくくなります。

10、トマト
もぎたてのトマトの細胞は、生きたまま、新しく瑞々しい「香り」を出し続けます。しかし、冷蔵庫に入れると、細胞が発する良い香りの量が、急激に落ちてしまいます。

(翻訳編集・鳥飼聡)