2021年3月22日、元カナダ外交官のマイケル・コブリグ氏に対する裁判が北京で開かれ、欧米26カ国の外交官が裁判所の門前に集まり、同氏を声援した(Kevin Frayer/Getty Images)

中国の人質外交 カナダでの干渉工作(上)=仏報告書

フランス国防省傘下の軍事学校戦略研究所(IRSEM)はこのほど、「中国(共産党)影響力」と題する報告書を発表した。 その一部は、カナダにおける中国政府の浸透と干渉工作の実態を記録した。孟晩舟事件によって注目された中国の人質外交のほか、中国在外公館の諜報活動、中国留学生連合会に対するコントロール、カナダ人に対する嫌がらせ・脅迫工作を明らかにした。

9月25日、米国の法律に違反したことを認めた中国通信機器大手華為(ファーウェイ)の孟晩舟(モウ バンシュウ)副会長が釈放された。3年間、中国当局に拘束されていた元カナダ外交官のマイケル・コブリグ氏とビジネスマンのマイケル・スパバ氏も同日、無事にカナダに帰国した。

2018年12月、カナダ警察は、米国の要請を受けてバンクーバー国際空港で孟副会長を逮捕した。9日後、中国政府はスパイ容疑で2人のカナダ人を逮捕、孟副会長を釈放しなければ深刻な結果を招くと警告した。諸外国はこのやり方を「人質外交」と名付けた。

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