1日の食事にデンプン質の割合が多すぎるとどうなるだろうか?記憶力を低下させるだけでなく、長期的には他の病気を誘発する可能性もある。例えば、不眠症、糖尿病、高脂血症、生理不順、精神疾患など( freeangle / PIXTA)

記憶力の低下を招く「デンプン質の食べ過ぎにご注意を」

1日の食事にデンプン質の割合が多すぎると、どうなるでしょうか。

それはあなたの記憶力を低下させるだけでなく、長期的には他の病気を誘発する可能性もあります。例えば、不眠症糖尿病高脂血症、生理不順、精神疾患などです。

デンプン食が多すぎ」は要注意!

デンプン質の摂取量が高すぎると、多くの「良からぬ影響が出る」と言われています。

済生漢方医院の張維鈞院長は、「デンプン質の食物を食べすぎると、血糖の上昇が速まります。それが長期にわたると、慢性疾患になりやすくなるのです」と指摘します。

なかには「私は、あまりご飯を食べません」という人もいるかもしれません。
しかし、サイドメニューを見てください。出てくるジャガイモ、長芋、カボチャ、トウモロコシ、おやつの時間に食べるお菓子やケーキ、葱油餅(ネギ入りの小麦粉を焼いたもの)などは、すべてデンプン質の食べ物です。自分でも知らないうちに、けっこう食べているかもしれません。

特に、ケーキやお菓子は精製された砂糖で満たされており、そこに砂糖入りの飲み物を飲めば、血糖値がさらに上がることになります。また、市販の麺類や焼きそばなどは、麺が1食のほとんどを占め、肉や野菜の量は非常に少ないのです。
 

慢性疾患とデンプン食との関連性

張維鈞医師は、以下のように述べます。

「私はこれまで、複数の難病の患者を担当しました。それらの患者が過剰なデンプン類を食べていたことと、個々の病気に関連があることを発見したのです」
デンプン質の摂り過ぎで起こり得る症状を、以下に挙げます。
 

1、記憶障害、認知力低下
記憶障害が最もよくみられる症状です。高血糖とは、脳細胞が砂糖水に浸かるほど脳に炎症を起こしている状態です。脳が長く炎症を起こしていると、徐々に記憶力が弱まります。

「それはやがて、認知力の低下にもつながる」と張医師は言います。

2、糖尿病
食後は血糖値が上がり、人体はインスリンを分泌して細胞に血糖を利用させます。ここでデンプン質の食事をとりすぎると、血糖が細胞の需要を上回り、脂肪の蓄積に転換されます。

内臓脂肪が蓄積するとインスリン抵抗が上昇するため、膵臓はより多くのインスリンを分泌して血糖値をコントロールする必要が出てきますが、インスリン不足になると糖尿病を引き起こすことになります。

3、高脂血症
健康志向の患者の中には、いつも味の薄い食事をとり、主食は健康そうな全粒粉の饅頭や麺を選んで食べていた人がいました。しかしその患者の血液を検査したところ、血中脂質が高すぎることが分かったのです。血糖値が上がりすぎ、使わなくなった糖類を脂肪に替えて貯蔵するからです。

張医師は、その患者に「デンプン質の摂取量を減らし、食事のタンパク質の割合を増やすように」とアドバイスしました。その結果、患者は薬を飲むことなく、血中脂質の値は正常になりました。
 

4、生理不順
糖質をとりすぎると、女性の体内で男性ホルモンが高くなったり、女性ホルモンが下がったりして、生理の周期が混乱することがあります。月に1回の生理が2カ月に1回、あるいは1年に4回になるケースも見られます。

5、気分不快
気分がすぐれないときは、お菓子や甘いものを食べて気分を明るくしたいと思うことがよくあります。しかし、これらの食べ物は血糖値を急激に上昇させ、その後、急速に低下させるのです。このように血糖値が高くなったり低くなったりすることは、かえって気分の浮き沈みを激しくします。

張医師は、「このような状況が最終段階に至ると、うつ病や躁うつ病、パニック障害など精神的な疾患を招くかもしれない」と言います。

食べ過ぎではなく「必要な量」を食べてください

全粒粉の饅頭やパンは、精製された小麦粉よりは健康的な食品と言えますが、デンプン類に属するため、あまり多く食べないほうが良いでしょう。もちろん、体はエネルギー源としてブドウ糖を必要とします。

デンプン類の食物を一切食べないということは、現実的ではありません。デンプンが消化されてブドウ糖に分解され、体に必要なエネルギーとして適切に供給されるためには、デンプン類の種類に留意し、食べるのを必要量に抑えましょう。

よく見られるデンプン類の食品は、ご飯、麺、饅頭、トースト、パン、小豆、緑豆、ジャガイモ、ヤマイモ、サツマイモ、カボチャ、トウモロコシ、ビスケット、ケーキ、葱油餅などですね。

そのなかでは、小麦粉の製品よりも、穀類の粒が残っているご飯などの「原型食品」を優先します。

毎食で摂るデンプン類の割合は「従来の半分以下で1/4以上」にします。例えば「ご飯は大盛りにしない」程度が望ましいです。

張維鈞医師は最後に、「デンプン類の摂取量は活動量の多寡により決定されます。活動量の少ない人は、ご飯をあまり食べなくてもよいのです。その分、良いタンパク質と良い油、そして多くの野菜が必要になります」と述べました。

(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)