2009年新疆ウイグル自治区ウルムチで買い物をする女性と、背後には銃器を構えて立つ中国軍兵士(PETER PARKS/AFP/Getty Images)

米ホロコースト博物館、ウイグル人の状況を強く憂慮「中国共産党によるジェノサイドの可能性」

米国ホロコースト記念館(USHMM)は11月9日、中国共産党(中共)が新疆ウイグル自治区でウイグル族などイスラム教徒の少数民族に対して行っている行為は、ジェノサイド(大量虐殺)に相当する可能性があると発表した。

USHMMのサイモン・スキョード虐殺防止センターは、9日に発表した報告書「“To Make Us Slowly Disappear ”The Chinese Government’s Assault on the Uyghurs(仮邦題:徐々に消されていく 中国政府によるウイグル人への暴行」の中で、同自治区の収容所では強制不妊手術、性的暴力、奴隷化、拷問、強制移転など、中共によるウイグル人への虐待行為が行われていると、勾留を経験した人々の証言を記録している。

ユダヤ人迫害の歴史のほか、世界で現在進行中のジェノサイドにも注視しているUSHMMは昨年3月、中共がウイグル人に対して「迫害と監禁という人道に反する罪を犯した」とみなせる合理的な根拠があると指摘していた。これらの広範な収容制度のもとで、100万人から300万人のウイグル人ら少数民族が拘束されていると推定される。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。