11月15日、欧州連合(EU)が2025年までに最大5000人の即応部隊を共同で設置し、米国に依存することなくさまざまな危機に対応できる体制を確保することを検討していることが、ロイターが確認した草案で明らかになった。写真はEU戦闘群の兵士ら。オーストリアのマウターンで2012年5月撮影(2021年 ロイター/Leonhard Foeger/File Photo)

EU、即応部隊設置を検討 米依存脱却狙い25年までに5000人規模

[ブリュッセル 16日 ロイター] – 欧州連合(EU)が2025年までに最大5000人の即応部隊を共同で設置し、米国に依存することなくさまざまな危機に対応できる体制を確保することを検討していることが、ロイターが確認した草案で明らかになった。

草案は今月9日付で28ページにわたる。EUの「緊急展開能力」は陸海空で構成され、危機時に必要となれば既に配備されている部隊と交代可能になるとしている。

EU外相・国防相は15日夕にブリュッセルで同計画について短く協議し、16日も続ける見通し。来年3月までに計画の最終文書をまとめたい考え。

草案は「戦略的羅針盤」の標題が付けられ、「われわれはあらゆる種類の軍事的危機管理任務を遂行するため、即応性と頑健さ、柔軟性を強化する必要がある」と指摘した。

EU加盟27カ国全てが参加する必要はないが、いかなる配備も総意に基づく承認が必要になるとした。

EU首脳は20年前に5万─6万人強の部隊設置で合意したが、作戦遂行能力を持たせることはできなかった。戦略的羅針盤は北大西洋条約機構(NATO)の指針「戦略概念」に類似しており、EUの文書としては軍事ドクトリンに最も近い内容となっている。

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