11月23日、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、欧州連合(EU)の東側の境界に数千人のベラルーシ経由の中東からの移民が押し寄せた問題について、移民危機ではなく、ベラルーシによるEUの不安定化を狙う試みとの見方を示し、協調的な対応が必要になる述べた。写真は同日、欧州議会に出席するフォンデアライエン委員長(2021年 ロイター/Christian Hartmann)

ベラルーシ経由の移民問題、協調対応必要 米英加とも協議=欧州委員長

(脱字を補って再送しました)

[ワルシャワ/ストラスブール 23日 ロイター] – 欧州委員会のフォンデアライエン委員長は23日、欧州連合(EU)の東側の境界に数千人のベラルーシ経由の中東からの移民が押し寄せた問題について、移民危機ではなく、ベラルーシによるEUの不安定化を狙う試みとの見方を示し、協調的な対応が必要になると述べた。

フォンデアライエン委員長は欧州議会で、国境沿いに大勢の移民が押し寄せているポーランド、リトアニア、ラトビアとEUは連帯すると表明。「これは専制主義政権による近隣の民主国家を不安定化させる試みであり、移民危機ではない」とし、「EU全体が挑戦を受けている」と述べた。

また、EUが米国、カナダ、英国などの域外の国ともベラルーシ問題での対応を協議していることも明らかにした。

ポーランドのモラウィエツキ首相はブダぺストでハンガリー、チェコ、スロバキアの首脳と会談。会談後、ポーランドがイラク、トルコ、ウズベキスタンなどと協議していたと明らかにした。こうした外交努力でEUを目指す移民の数は減少したとしながらも、ポーランドと近隣国が直面する移民問題は解決にはほど遠いと語った。

ポーランド当局は、1万人を超える移民がなおベラルーシ国内にとどまっていると推定され、将来的に問題が再発する可能性は排除できないとしている。

政府報道官によるとモラウィエツキ首相は24日にフランスのマクロン大統領と協議する可能性があるほか、ポーランドのメディアはドイツのメルケル首相と英国のジョンソン首相とも協議する可能性があると報じている。

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