国際エネルギー機関(IEA)は17日、今年の世界の石炭火力発電の需要が、中国・インド・米国の利用拡大を背景に過去最高を更新する可能性があるとの見通しを示した。写真は包頭市で2019年10月撮影(2021年 ロイター/David Gray)

石炭火力発電、今年の世界需要過去最高 中国やインド拡大=IEA

[上海 17日 ロイター] – 国際エネルギー機関(IEA)は17日、今年の世界の石炭火力発電の需要が、中国・インド・米国の利用拡大を背景に過去最高を更新する可能性があるとの見通しを示した。

温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みが後退することになる。

今年の同需要は前年比9%増の1万0350テラワット時となる見通し。急ピッチな景気回復で「低炭素発電では供給できないほど電力需要が急増した」という。

全体の石炭需要は今年6%増加する見通し。過去最高水準だった2013年、14年の水準には届かないものの、来年は過去最高を更新する可能性があるという。

IEAのビロル事務局長は「排出量を実質ゼロに向けて減らしていく取り組みから世界がいかにかけ離れてしまったかを示す懸念される兆候だ」と表明した。

世界の石炭火力発電の半分以上は中国によるもの。中国の今年の石炭火力発電は前年比9%増加する見通し。インドは12%増の見通しという。

関連記事
月3日、「世界報道自由デー」に合わせて、国境なき記者団が報告書を公開した。この報告書では、中国が世界で最も多くの記者を刑務所に送っている国であることが明らかにされている。
新しく就任した米軍のインド太平洋軍司令官、パパロ上将は5月3日、ハワイで開催された司令官交代式において、中共によるインド太平洋地域への侵略と影響力の拡大を「違法であり、脅迫や挑発、欺瞞を伴う行為」と指摘した。
5月2日に開催された、米連邦議会上院軍事委員会の公聴会では、「世界の脅威」について議論され、ヘインズ総監は中共とロシアの秘密協力が政治、経済、軍事、技術の各分野に及び、特に台湾問題にも大きな影響を与えていると述べ。
ロシア当局は中国共産党と歩みを揃え、自国内で信仰への弾圧を強めている。モスクワ市トゥシンスキー地区裁判所は4日、法輪功学習者であるナタリヤ・ミネンコワ氏(46)について、2カ月間の拘留を命じた。
5月3日早朝、ロシア警察による法輪功学習者の家宅捜索が5件あった。「望ましくない組織」のために活動した疑惑で、4名が拘束された。ロシアの主要メディアが報じたが、法輪功に関して、中国共産党による誤った情報をそのまま流している。