イタリア・カターニア大学のジュゼッペ・グロッソ助教授は、「コーヒーポリフェノールが血液脳関門を通過して抗炎症作用を発揮し、さらには神経組織の成長・発達を促進し、認知・感情障害のリスクを低減することが証明されています」と述べた (Fast&Slow / PIXTA)

冬は不安になりやすい? コーヒーを飲むと鬱状態が緩和

日照時間が短い冬場は、気分が落ち込んだり、今まで楽しんでいたことに興味が持てなくなる人もいるでしょう。 最近の研究で、コーヒーを飲むとこのうつ状態が緩和されることがわかりました。

英国、イタリア、フィンランド、ドイツ、ポーランドの成人5千人を対象に、コーヒー科学情報研究所が資金提供した調査によると、日照時間が短くなると、21%が「不安になった」、24%が「集中力が低下した」、25%が「運動意欲が低下した」、21%が「運動能力の低下を感じた」と回答していることがわかりました。

季節によって気分や行動が大きく変化する場合、季節性情動障害(SAD)、または冬季うつ病の可能性があります。この病気は通常、晩秋から初冬にかけて始まり、春と夏には治まったり、なくなったりします。 米国国立精神衛生研究所によると、季節性情動障害はうつ病の一種で、不安感、集中力の低下、眠気などの症状が現れるとされています。

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シソは胃腸を整え、体を温め、風邪や寒さから身を守る力を高めます。特に朝に食べると、体の陽気が自然に立ち上がり、秋冬の風邪予防に効果的。朝食に取り入れたい伝統の養生法です。
中医学の養生は、体を自然界のように調和させる「気候調整」の学問。五行の働きが乱れると病が生じ、整えば健康が戻る。季節と連動した「人体の気候」を理解することで、日々の食と生活に新たな視点が生まれます。