1月14日、 米国政府は、ロシアとウクライナ間の紛争でロシア産天然ガスの欧州への供給に影響が出た場合に備え、複数のエネルギー企業と緊急対応策について協議した。写真はロシア・ヤマル半島のガスパイプライン。2019年5月撮影(2022年 ロイター/Maxim Shemetov)

米、欧州ガス供給で緊急対応策検討 ウクライナ情勢緊迫で

[ロンドン/ワシントン 14日 ロイター] – 米国政府は、ロシアとウクライナ間の紛争でロシア産天然ガスの欧州への供給に影響が出た場合に備え、複数のエネルギー企業と緊急対応策について協議した。複数の米国務省当局者と業界関係者が14日ロイターに明らかにした。

欧州連合(EU)はガス供給の3分の1をロシアに依存しており、ロシアとウクライナ間の紛争を巡り米国がロシアに制裁を科せば、欧州へのガス供給が途絶える恐れがある。

業界関係者2人がロイターに明らかにしたところによると、米国務省当局者は、追加供給が必要となった場合、どこから確保できるかについてエネルギー各社に質問した。それに対して各社は、ガス需給は世界的に逼迫しており、ロシアからの大量の供給に代わる十分なガスはほとんどないと答えたという。

米当局者は、輸出を拡大したり油田のメンテナンスを先送りすることが可能かについても質問したという。

米当局者がどの企業に接触したかは不明。ロイヤル・ダッチ・シェル、コノコフィリップス、エクソンモービルはコメントの要請に応じていない。シェブロン、トタル、エクイノール、カタール・エナジーはコメントの要請に応じていない。

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