「冷えた体をポカポカに」冬に役立つショウガの効能

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漢方医であり鍼灸師でもある私は、患者の治療に漢方薬や中国の食事療法をよく用います。

ショウガ生姜)は料理の食材としても幅広く利用されますが、健康維持に有効な補助食品にもなり、また病気を治療する生薬としても使われます。

ショウガのもつ性質は温性です。辛みは唐辛子ほどではありませんが、ショウガを食べると、体がぽかぽかと温まることは良く知られています。

このように、ゆるやかに体を温めるショウガの効能は、慢性的な風邪症状や、寒い季節に起きやすい体の痛みなどの緩和や治療に役立つのです。

もしあなたが風邪やインフルエンザに罹り、不快な症状で困っているときには、ぜひ昔ながらのショウガ療法を試してみてください。

すりおろしたショウガと刻んだネギを大きめのカップに入れ、熱いお湯やブイヨンを注ぎます。両手でカップを包みながらゆっくり飲んだら、スマホで夜更かしせず、そのまま布団をかぶって就寝します。

ショウガとネギの組み合わせは、体を内部から温め、ほどよく汗をかき、体内の寒気を十分に排出してくれます。週末の休みですっかり回復して、仕事のある来週にまで病気を長引かせることはありません。

そのほか、胃を温めて消化を助けるショウガが、悪心(おしん)や吐き気の軽減に役立つこともよく知られています。

ところで皆さんは、日本のお寿司はお好きですか。
あのお寿司に、ガリという薄切りショウガの酢漬けが添えられていますが、その意味はご存知でしょうか。

ショウガのもつ殺菌力が、腐敗した魚の毒性を相殺できるからです。もちろん、本当に傷んだ魚がお店で出されるはずはないのですが、食物に健康促進や病気避けといった意味が込められている好例といってよいでしょう。

実際、ショウガは胃液の分泌を促しますので、細菌にとって胃の内部が存在しにくい環境となるため、食中毒の予防に一定の効果があることは否定できません。

調理ではショウガの皮を剥いて捨てることが多いですが、漢方ではショウガの皮も生薬と見なします。これは利尿薬の一種で、排尿を促進し、むくみを軽減するのです。

まだまだ寒い日が続きます。ショウガをうまく利用して、あなたの体を温めてください。

(文・Lynn Jaffee/翻訳編集・鳥飼聡)