2月17日に記者会見を行う岸田文雄首相。(Photo by DAVID MAREUIL/POOL/AFP via Getty Images)

ロシアへの対処、国益を念頭に判断…国際情勢「激しい米中競争」で変化=岸田首相

岸田文雄首相は18日の衆議院予算委員会で、ウクライナ侵攻が発生した場合の対処について、2014年のクリミア併合時と比して国際情勢が大きく変化していることを挙げ、国益を念頭に置きつつ国際社会との連携を意識して適切に判断すると述べた。玄葉光一郎議員の質問への答弁。

岸田首相は「2014年のクリミア併合当時の国際情勢と今は大きく異なっていると強く感じている。わが国を取り巻く安全保障環境は一段と厳しさを増している」とし、「米中の競争は2014年当時と比較にならないほど激しい」との見解を示した。外交交渉を通じた緊張緩和を基軸としつつ、「G7などの同盟国や国際社会との連携を強く意識しながら適切な対応を考えていく」と述べた。

玄葉氏は、クリミア併合時の日本による対露制裁措置を「形ばかり」と効力を疑問視。15日に開催された日露経済協力会議については「日本側が出すメッセージがあいまいになっているのではないか」と懸念し、ロシアに強い態度を示せるのかと問うた。

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