中国当局、米上場企業の一部に監査資料の準備を指示=報道
ロイター通信によると、中国の規制当局はこのほど米国株市場に上場している一部の中国企業に対して、米側が求める2021年会計年度の監査資料を準備するよう指示した。
報道は複数の関係者の話として、中国の証券監督管理委員会(証監会)などの規制当局は3月初め、アリババや百度、京東集団を含む複数のIT大手の幹部を呼び出し、米規制当局に協力するよう指導したと伝えた。
今月初め、米国の規制当局である証券取引委員会(SEC)は、外国企業説明責任法(HFCAA)に基づき、中国企業5社が上場廃止に直面していると発表した。この発表で米市場では中国株の売り注文が急増した。
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米投資会社、ウルフパック・リサーチ(Wolfpack Research)が4月7日、調査報告を公開し、米ナスダック市場に上場している中国動画配信サイトの愛奇芸(iQIYI)が財務報告を粉飾したと指摘した。米国人投資家らは6月15日、同社を相手取って、ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所で集団訴訟を起こしたことが明らかになった。
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