「今夜は、ぐっすり眠りましょう」薬に頼らず不眠を解消する方法(2)

コメント

(前稿より続く)
不眠治療で、私が患者にアドバイスすることの第一歩は、「まず心を安らかにし、次に目を閉じる」です。

体から先にリラックスさせる

臨床的に見て、睡眠障害のある人は、多くの場合、心に悩みを抱えています。
そのため、精神的にイライラしたり、明日に不安を感じたり、パニックに陥ったりします。夜、横になっても全く寝つけない重度の不眠の多くは、そうした精神的な作用の結果です。

精神的な緊張が解けない場合、体を先にリラックスさせることから試してみましょう。

就寝時間になったら、まったく普段通りに、ベッドに横になってください。
明日に向かうことを恐れず、そのまま目を閉じます。ゆっくり呼吸を整えてから、頭、肩、肘、手首、指先、太もも、膝、足首と順番に、リラックスしている体の部分を「頭で想像する」のです。

心に悩みがない人は、寝ている間、筋肉や骨はリラックスした状態にあります。
それと同じように、自分で意識して、体の各部位を先にリラックス状態にするのです。そうすることで、興奮していた交感神経が鎮まり、次第に気持ちが落ち着くはずです。

 

「火が消えてゆく」をイメージ

もう一つ、入眠しやすいイメージトレーニングをご紹介しましょう。

ベッドに横になったら、頭のなかで、ストーブや暖炉の火を想像してください。
その火がだんだん弱く小さくなり、やがて消えていきます。
このように想像することで、心は徐々に落ち着き、眠りに入りやすくなります。

それでも眠れないとき、無理に寝ようとすると、かえって意識して目が覚めてしまいます。
ベッドの上に体を起こして、しばらく座禅を組むことも試してみてください。何も考えず、ただ座禅を組むだけでも、心身両面に役立つリラックス効果が得られます。

 

頸椎の「ゆがみ」は安眠の妨げ

ところで、今お使いの枕は、あなたに合っていますか。
もし枕が頸椎のS字に合っていないと、それが首や肩にストレスを与えて、良質の睡眠がとれない原因になるかもしれません。

確かに、自分に合っている枕を選ぶことは大切です。しかし、不眠の原因は、それだけではない場合もあります。
以前、ある会場で睡眠に関する講演をしたとき、聴衆の方から「私は睡眠の質が悪いので、枕を30個以上替えたが、それでもよく眠れない。何故でしょうか?」と聞かれました。

「替えた枕が30個」とは驚きました。ただ、よく話を聞いてみると、この人の不眠の原因は枕の選択にあるのではなく、もともと頸椎がずれたり、ゆがんだりして、血気(血液やエネルギー)の流れが悪くなっていたことにあったのです。

この人には、マッサージツボ押しによる頸椎のケアを紹介しました。首と肩のストレスが抜ければ、その日の夜はきっとよく眠れるでしょう。

私のところへ来たある患者は、なんと「23年間にわたって不眠症と耳鳴りが続いている」と言いました。これまで、多くの病院に助けを求めましたが、良い効果は得られなかったそうです。

ある日、その患者は、私が頸椎を整える方法を指導するビデオを見ながら、一緒にやっていました。するとその途中で突然、頸椎から「カッ」という音が聞こえて、何か閉ざされたものが解放されたような感じを受けました。

その直後には、長年つづいていた耳鳴りがほとんど消えていました。睡眠の質も、その夜から、ずっと良くなったそうです。

安眠を得る「ツボ押し」

では、どうやって頸椎をケアしたらいいでしょうか。
ここでは、ご自分でできる簡単なツボ押しとマッサージについて、ご紹介します。ツボ(穴)の位置を、ぜひ覚えてください。

1、風池穴、安眠穴のツボ押し

風池穴(ふうちけつ)は胆経のツボです。ここをやや強くマッサージすると、目が明るく、はっきり見えるようになります。
安眠穴(あんみんけつ)は風池穴より少し外の位置にあります。寝つきが悪い人は、特にこの箇所が緊張しています。ここをマッサージすると、頭にたまった血気を下げることができます。

風池穴と安眠穴の位置です。(健康1+1/大紀元)

 

2、首の筋肉をほぐす

片手を後頸部にまわし、4本指で頸部の緊張をほぐします。この場所をリラックスさせると、頭痛がだいぶ和らぎます。

手の平を後頸部にまわして、4本指で頸部の緊張をほぐします。(健康1+1/大紀元)

 

3、「米の字」エクササイズ

首と肩の筋肉をほぐす運動です。頭で、ゆっくり「米」の字を書きます。

頭で、ゆっくり「米」の字を書きます。(健康1+1/大紀元)

 

(翻訳編集・鳥飼聡)

呉国斌
心医堂漢方医院院長