馬と人との一体感が、乗馬の魅力の1つです。写真はイメージです。(Shutterstock)

22歳女性の乗馬トレッキング「メキシコ国境からカナダまでを踏破」

ジリアン・ラーソン(Gillian Larson)は今年30歳。

現在では自身の会社「Gillian Larson Wilderness Horsemanship」をもつ彼女は、大自然と乗馬をこよなく愛する米国人女性です。社名には、彼女の名前に続いて「荒野における乗馬の心得」が謳われています。

その会社のビジネスは、大自然への冒険心のある人々に、乗馬によって、米国の荒野をめぐるロングトレイルの技術をアドバイスすることです。

その経営者であるジリアンは、時間があればオフィスから馬場に出て、自社のホーストレッキングに使用する若い馬の調教もおこなっています。

ジリアンは、同世代の人たちがインスタグラムに映る物質主義を追いかけていることに忙しかった時、同じような価値観は持ちませんでした。彼女の目は、かつて馬上から見た、大きく美しい風景を、今もじっと見つめているのです。

8年前の22歳のとき、ジリアンは2頭の馬とともに、メキシコ国境近くからカナダブリティッシュコロンビア州にあるマニングパークまで、その道程2663マイル(約4285キロ)を、乗馬により史上最年少で踏破したのです。

「馬に乗って長距離を踏破したことで、私が受けた最も大きな影響は、自分の人生の価値観が変わったことです」

ジリアンは遠い空を見つめながら、「大紀元」記者の私にそう語りました。

「このような長い旅に出ると、全ての意識が現在に集中するようになります。1日の予定マイルを達成したら、その夜の露営地を探します。馬のために十分な水を用意してから、星空の下で寝袋をかぶって眠るのです」

彼女は、このような「旅行」では、本当に生活に必要なもの以外は全く重要ではないと言います。「馬と安全に野営して一夜を過ごし、翌朝を無事に迎える。そのような毎日の成功に、私は大きな満足を見出したのです」と、彼女は言います。

大地に足をつけること。それは確かに、生活を非常にシンプルにするものです。

同時に、それは生きる全てを真実にし、他のことはどれも些細で、たいして重要ではないことが分かります。

もちろん彼女は、全行程を一気に踏破したのではありません。

当時、ジリアンはカリフォルニア工科大学で生物学の学士号を取得しました。秋には大学院へ進むことになっていたので、学業の合間を見ながら、旅程を分割して進んで行ったのです。旅程を中断した地点に必ず戻り、そこから騎行を再開するという気の遠くなるような方法です。

2千数百マイルを進むには、少なくとも100回の騎乗が必要です。1日あたりの乗馬時間は10~12時間。大学の卒業旅行の数カ月ではとても足らず、その先の月日にも及びました。

やがて秋から冬。山中には雪が降る季節になり、予想通りジリアンの相棒である「駿馬のシャイラ」と「小娘のタコダ」は、その蹄で深い雪を踏みながら進んで行ったのです。

次の年になった2014年5月1日。ジリアンと「2頭の相棒」は、ついにゴールに到達しました。カナダのブリティッシュコロンビア州です。

ジリアンの話を聞いていると、記者の耳にも谷川のせせらぎが聞こえ、松の香りが漂い、森林の空気のすがすがしさが感じられます。

ジリアンのこの体験が、彼女に「大地に足のついた生き方」を選ばせ、現在の生業につながっていることは言うまでもありません。

「私が関心をもっているのは、ソーシャルメディアへの投稿やファッションのトレンドではありません。私が好きなのは、山に登ったり、木を切ったり、澄んだ小川を見つけたりすることなのです」

(翻訳編集・鳥飼聡)

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