アーサー・ラッカムの挿絵。(パブリックドメイン)

童話の世界を描く挿絵画家:アーサー・ラッカム(下)

挿絵の歴史を研究しているロックウェル・センター(the Rockwell Center)のコリン・コシーク氏によると、イギリスの印刷業者のカール・ヘンチェルが「Hentschel-Colourtype」という印刷技術を開発しました。この技術はアーサー・ラッカムの作品の色合いをより鮮明に印刷できるといいます。

1905年以降、挿絵入りの本が大量に印刷されるようになってから、編集者ウィリアム・ハイネマンは挿絵画家の挿絵原稿を売り出すチャンスを見つけました。短編小説『リップ・ヴァン・ウィンクル』(Rip Van Winkle)が発行されてから、ラッカムの挿絵原稿はほぼ完売したのです。このような商業モデルは、ラッカムの後の作品の主な販売方法となりました。

ラッカムの挿絵は間もなくして美術作品として評価されました。コシーク氏はロックウェル・センターのホームページでこのように述べています。

▶ 続きを読む
関連記事
 【大紀元日本8月9日】ムーミンとは、フィンランドのどこかにあるムーミン谷に住む妖精トロールの男の子のこと。8月9日はムーミンの作者、フィンランド人作家のトーベ・ヤンソンの誕生日にちなんで、著作権者「
江戸時代を生きた絵師、葛飾北斎(1760〜1849年)。その名を聞けば、誰もが版画を思い浮かべるでしょう。しかし米ワシントンD.C.の国立アジア美術館で日本美術学芸員を務めるフランク・フェルテンズ氏によると、北斎は「画狂人」という画号を使うほど肉筆画に没頭していました。
アメリカ・バーモント州の山奥に暮らしていた老婦人のターシャ・テューダーの生活は、ドキュメンタリー映画となり、世界的に流行し、日本でも人気を博しました。牧歌的な生活の達人と呼ばれたターシャは、2008年に92歳で亡くなりましたが、いったいどんな一生を送ったのでしょうか。
聖ニコラウスという聖人をご存知でしょうか?聖ニコラウスはサンタクロースのモデルとされている聖人で、今から約1600年前、赤と白の司教服を着てロバに乗り、各家庭の子どもたちを訪ねてプレゼントを配りました。
誰しも心の中に無邪気な思いが隠れ住んでいます。天使や妖精、小人、巨人、顔がついている木、話せる花、伝説の英雄、 […]