絵の中の時空ーー美術家=物理学者?(一)

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太陽系の惑星の軌道

芸術では、絵画は空間芸術に分類されます。西洋絵画では、芸術家たちは様々な絵画技法、光と影の変化などを用いて平面に立体感のあるものを描いていき、まるで三次元の物体を二次元の平面に投射したかのようです。音楽などの継続性のある聴覚芸術より、人々は静止した、あるいは瞬間的な場面に心を惹かれやすいです。空間的角度から見て、二次元の平面に森羅万象と画家の気持ちを表現することは容易いことではありません。

可視空間

「二次元」や「三次元」などの単語は美術、物理、天文学などの分野の専門用語で、他の多くのことや、別空間のことともつながりを持っています。次元というと、一般的には一次元は線で、二次元は平面、三次元は立体という認識を持っているでしょう。

 

空間次元を模式的に表した図(パブリックドメイン)

 

しかし、数値が大きくなるにつれ、次元に対する認識がぼやけてくるのです。三次元に時間軸を加えたのが四次元だとよく言われていますが、実は、この言い方は正確ではありません。なぜなら、私たちが接触している時間と空間は同じ時間、同じ場所に存在しており、たとえ1本の線や1つの平面にもその過去、現在、未来が存在しており、それぞれの時間軸を持っているからです。そして、異なる次元の時間軸も違い、時間と空間は融合してひとつのものなのです。

そのため、ここでいう次元は人々が認識している次元の理論とは異なります。もし、この環境内のすべての立体的なもの、そして、環境自身も動き出せば、さらに大きな概念を形成することができます。たとえ動き出しても、それは長さ、幅、高さのある立体物であることに変わりはないから、同じく三次元ではないかと思う方もいるでしょう。その通りですが、実は完全にそうとも言えないのです。

(つづく)
 

Arnaud H.